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FUKUOKAゲームインターンシップBLOG

世界、そして、未来を見据える人たちが、福岡にいます。

GFF加盟企業をはじめとする福岡のゲーム企業の現場に入ってその仕事を体験する、ゲームインターンシップ制度。
ゲーム制作の厳しさ、楽しさを学んで、ゲームクリエイターになるきっかけをつかむ体験をブログ形式で報告します。

ガンバリオン: 2021年9月アーカイブ

 みなさま、はじめまして!

 FUKUOKAゲームインターンシップのプランナーコースに参加させていただきました、豊田工業大学工学部の岩田碧海琉(イワタヒカル)です。将来は、ゲームプランナーとして、ゲーム業界で活躍したいと考えています。ただ、大学では、電子・情報コースを選択しており、他の工業大学と同様に、ゲームとはほとんど関係のない勉強をしています。もちろん、ゲーム制作を扱う授業はありません。

 今回、光栄なことに、ブログ作成の機会を頂いたので、インターンシップの概要と、インターンシップで感じた事を書こうと思います。

 まず、具体的なインターンシップの内容に入るまえに、今年のインターンシップは、コロナの影響で、オンライン開催されました事について、言及しておきましょう。オンラインで良かった点としては、資料や、インターンシップを受ける学生の作品の共有がしやすかった点が挙げられます。一方で、オンラインの都合上、通信機器のトラブルがあったり、意思疎通の難しさを感じたりする場面もありました。また、個人的には、実際の職場の雰囲気など、直接確かめたかったと感じています。その他、例年と異なり、1日のみのインターン開催でした。

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プランナー2.PNG


 今回のインターンシップは、与えられた「ドライヤーを用いたアクションゲーム」というお題から企画書のラフまでを制作する、というものでした。具体的には、

0.お題(フラッシュアイディア)
1.ゲームのコア
2.ゲームを構成する要素
3.ゲームシステム
4.企画書のラフ

という順番で制作していきました。

 それぞれの作業中は、講師の方1人、学生3人のグループに分かれるため、作業中でも、学生がわからない部分を質問したり、講師の方がアドバイスをしてくださったりと、とても作業しやすかったです。

 まず、ゲームのコアについて説明すると、ゲームのコアとは、その名の通り、ゲームの「核」、つまり、ゲームの面白いと思ってもらう部分のことです。そこで、お題の「ドライヤーを用いたアクションゲーム」からゲームのコアを考えます。僕は、多くの人がドライヤーの乾かす機能に着目するだろうと思い、「ドライヤーの風を、傘のついたモノ(物体や敵キャラ)にあてて、動かす」ことをゲームのコアにしました。「傘のついたモノ」としたのは、傘は風を受けるイメージにぴったりだと思ったためです。

 次に、ゲームを構成する要素を考えていきます。僕は、敵キャラや隠し宝箱などからの収集、探索要素や、収集したアイテムによってドライヤーを強化する要素、などを考えました。

 これらを統合して、ゲームシステムを考えていきます。大まかなゲームシステムとしては、

・残機制で、1ステージごとにゴールを目指す3Dアクション
・協力プレイも可能
・プレイヤーは、移動、ジャンプ、ドライヤー操作のみ可能
・ドライヤーの風で、傘のついたモノを動かし、障害を排除していく
・敵キャラは、ドライヤーの風で穴に落としたり、ドライヤーで箱を動かし、ぶつけて倒したりする
・傘に種類あり(温風のみを受ける、冷風のみを受ける、コウモリ傘...etc)
・敵キャラのドロップや隠し宝箱などからのアイテム収集で、ドライヤーの強化可能

としました。

 ゲームシステムがまとまり、ゲームの構想が完成したので、いよいよ企画書のラフを作成していきます。企画書のラフでは、あくまでラフなので、図などは作成せず、図を使用したい箇所には「~の図」と書くなどして、大雑把なレイアウトを決めたり、上手く説明するための文章を入れたりしていきました。しかし、企画書は、今までの作業とは異なり、人に伝えるためのモノであるため、自分の頭の中で動いているゲームの「面白さ」や「魅力」などをうまく説明しなければならず、苦戦しました。また、時間的制約もあり、完璧な企画書のラフ、とはいきませんでしたが、なんとか形になりました。

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 企画書のラフが出来たところで、グループの学生どうしで、自分の企画書のラフを共有しながら、企画の発表を行いました。僕のグループは、自分以外の2人とも専門学校生で、それぞれプランナーの勉強をしている学生と、プログラマーの勉強をしている学生の方でした。僕は、2人の企画の発表を聴いて驚きました。

 まず、プログラマーの勉強をしている学生の方の企画は、「敵キャラのイカを、ドライヤーで乾かし、スルメにしてしまう」というもので、そのインパクトあるアイディアに、自分では全く思いつかなかった、と感嘆しました。更に、倒してゲットしたスルメを食べる事で、その敵キャラの能力を吸収するという要素まで考えられており、1つのテーマとして完成していたのです。

 もう1人のプランナーの勉強をしている学生の方の発表は、企画書がラフなのにも関わらず、見やすく、読みやすく、更に興味を引く文章で非常にまとまったものになっていました。僕はこの発表を聴いて、自分の企画書のラフが、まるで家電製品についてくる取扱説明書のように、堅苦しく、文字が多く、読みにくいものだ、と気づきました。

 全員の発表の後には、グループの担当講師の方からフィードバックがあり、各学生の良かった点や改善点を教えていただきました。

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 僕は、今回のインターンシップを通じて、普段の大学生活では学ぶことの出来ないような事を多く勉強できました。特に、アイディアからゲームシステムを創り、企画書を書く、それぞれの工程での考え方が、学ぶことが多く、自分の今後の課題が明確になりました。また、同じグループになった専門学校生の2人からも多くの刺激を受け、モチベーションの向上に繋がりました。

 最後に、このような素晴らしいインターンシップを企画、運営してくださった社員の皆様、本当にありがとうございました。そして、この文章を最後まで読んでくださった読者の皆様にも感謝申し上げます。この文章が皆様のインターンシップ参加にあたり、参考になれば幸いです。

 今回FUKUOKAゲームインターンシップに参加させていただいた、名古屋工学院専門学校でゲームプログラミングを学んでいる平野孝明です。私は高校生のころにプログラミングに興味を持ち、身近でいつも遊んでいたゲームのプログラムに挑戦したいという思いからゲームプログラマを目指すようになりました。

 今回のインターンシップに参加しようと思ったきっかけは、学校からFUKUOKAインターンシップの案内が来てGFF加盟企業のホームページなどを拝見し、実際に身近でこの職場の雰囲気を見てみたいと思ったからです。また、普段あまり関わることがない外部の方々やほかの学校の生徒と意見を交換でき、自分の今の実力や考え方を見直すきっかけになると思い参加を決意しました。

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 今回のガンバリオン様のインターンシップのテーマは「ゲーム制作におけるプロの問題解決手法を学ぼう」でした。今回のインターンシップはオンラインだった事もあり、いくつかのチームに分かれて意見をまとめるグループワーク形式で行われました。グループワークでは実際に企業で起こる問題に対してチームで意見を出し合い、意見をまとめて発表し、スタッフさんからの講評という進行で進んでいきました。

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 私はこのグループワークの問題の中でもゲームのマップデータのメモリ管理の問題が一番印象に残りました。

 この問題ではゲームの中で主要な場所となりクオリティを求めたいランドマークの場所を特定の位置において複数読み込む状況があり、読み込みが行われるとメモリの使用量がオーバーしてしまうという前提が出されました。

 これに対して私たちのチームは、メモリに不要なデータが乗っていることが問題点だと考え、その解決策として、ランドマークを構成する情報をできるだけ少なくするためにメッシュの削減や当たり判定の数を減らすという結論になりました。 

 しかし、結果から先に言うとこれだけでは対策としては足りませんでした。各チームの発表が終わり実際にどのように解決したのかの手法を聞いたときに私は衝撃を受けました。その解決手法が、プランナーやアーティストと協力してメモリの使用量を減らすというものでした。

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 一例としてアーティストはランドマークを組み立てたときに見えない無駄なメッシュを減らし、プランナーはランドマークを複数読み込まないようにランドマークの位置を調整することによって、本来プログラマの解決しなければならない問題を共に解決することができるようになると解説を受けました。

 私はこの解説を聞いたときに自分の視野の狭さを実感しました。私の中ではメモリ管理はプログラマのみが理解していてプログラマが解決しなければならないという考えがずっとありました。しかしこの解説を聞いて改めて考えてみると、ゲームは一人で作るものではなくプロジェクトにかかわっている全員で作り上げるものだと思い、そこに技術力の差はあれいいものを作りたいという思いに差はないと考えました。この考え方はインターンシップの中だけでなくチーム制作をするときや実際に業務にかかわることになった時にも一生必要な考え方だと思いました。

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 今回このインターンシップに参加して、一日だけでしたがとても有意義で今後のチーム制作の心構えを学べた貴重な時間になりました。また、普段は自分の使う技術に対して学ぶことが多く、今回の問題のような業務で実際に使う技術を学べたのがとても新鮮でした。このインターンシップを通じて学んだ技術を使いこなせるように頑張ろうと思います。

 最後になりますが、今回このインターンシップを開催してくださったガンバリオン様、本当にありがとうございました。

 こんにちは。京都コンピュータ学院の和田真樹です。

 私は将来ゲーム業界に就職したいと考えています。そのため今回は数多くのゲーム企業が集うGFFのインターンシップに参加させていただきました。

 インターンシップのテーマは「ゲーム制作におけるプロの問題解決手法を学ぼう」でした。実際のゲーム開発で発生した問題を元にグループワークを行いました。それぞれの意見の中からグループで最も効果があると思うものを各グループ発表し、社員の方に講評していただく流れでした。

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 今回取り上げられたゲームのジャンルは以下の事が前提のオープンワールドのゲームでした。

・広大なフィールド
・目的地までのルートを自分で自由にユーザーが選択可能
・ロードなどの画面転換を挟まない
・村人、敵、建物、草、木などの膨大なオブジェクトが配置されている

これらを踏まえて、実際に起きた問題について考えました。

 プログラマーとして解決策をどうするべきなのかを考えながら取り組んでいました。

 問題の1つにランドマークと呼ばれる主要エリアが3つ重なっていてロードされるデータの量が多く、メモリが圧迫されるというものがありました。

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 私は建物の内部などの不要部分はロードを行わないという解決案を出しました。エントランスなどの見えている部分だけをロードする区域に設定することでメモリ圧迫が解決できると考えたからです。自信満々だったのですが、実際に行われた手法を聞くと、プログラマーが行える手法だけではコストや時間がかかるため、協力してもらえる部分は他の職種の方に手伝ってもらい解決するという手法でした。私はプログラマーとしての手法に囚われすぎて、ゲーム開発はチームで行っているという前提を考えていなかったため当たり前を再認識することになりました。

 最後の問題に、細かいオブジェクトを配置した際に当たり判定がすり抜けてしまうというものがありました。私達のグループは自機の当たり判定を増やす案と、オブジェクト同士の当たり判定を大きくする案の2つが出ました。私達は処理負荷を考慮した結果、後者を選びました。しかし、あるグループが発表の際に上記の案を2つとも出していました。1つ目の案で処理負荷がかかってしまう場合は2つ目の案採用する方針でした。その方法が講評の際に取り上げられていて、型に当てはまらない柔軟な考え方をしているインターン生がいることに驚いたと同時に対抗心が燃えました。

 グループごとに発表することで洗い出される問題点や改善案が違ったので、開発においてこのように意見を出し合い、様々な観点で議論することでより良い作品に仕上がるのだと感じました。

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 その後、プログラミングダンジョンというプログラムのアンチパターンや論理的な問題10問を一問ずつ解いていくグループワークを行いました。

ルールは以下の通りでした。

・1階につき1問
・問題に間違えるとHPが1減る
・HPは10
・5分以上かかった階はスキップすることができる
・スキップにはHPを3消費する

 慎重に挑みすぎて初めの階の問題に10分以上もかかりました。そのため、後半の問題は相談時間を短くすることを心がけました。問題の答えがなんとなくわかった人がいたらその人の回答を聞いて、反対意見がなければグループの回答としました。1度だけスキップを使いましたが、最終的に残りHPは6で8階までたどり着くことができました。

 拝むことすらできなかった9,10階の問題は面談の時間を使って同じチームの方と最後まで粘って解きました!

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 今回のインターンシップでは学校とはまた違ったプロの現場で実際に起きた問題から思考するという貴重な経験を積むことができました。これからのゲーム制作に役立てていきたいと思います。お世話になった社員の皆様、ありがとうございました。

 長岡造形大学造形学科3年の波形かのんです。デザイナー志望のため、アーティストコースでインターンシップに参加させていただきました。

 私が今回のインターンシップを知ったきっかけは、大学からの紹介です。大学に入った当初からゲーム業界を志していましたが、自分に必要なスキルや目指す職種に悩んでいました。そこで、キャリアセンターの方に相談したところ、FUKUOKAゲームインターンシップを紹介していただきました。アーティストコースを選んだのは、自分の興味のある分野がデザイナー職だったためです。今回のインターンシップで、自分になにが必要なのかを知ることができたらいいな、と思い応募させていただきました。

 今回のインターンシップはオンラインでした。オフィスの雰囲気は画面越しでしかわかりませんでしたが、オンラインだったおかげで新潟に住んでいても気軽に参加することができました。また、画面越しでも社員さんの仲の良さや会社の雰囲気の良さが伝わってきました。

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 インターンシップの内容は、グループワークによるキャラクターデザインでした。割り振られたメンバーと協力して一つのグループをデザインしました。世界観や、主人公、ターゲット層といった仕様書を渡され、そこから世界観を膨らませてデザインを考えました。三時間程の作業時間だったため、忙しい日程でした。

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 その中で、個々でデザインして統一感を出す必要があり、素早くイメージを共有するために思考を簡潔に言語化してメンバーに伝えることを心がけました。また、話し合いやデザインに行き詰まると、担当の社員さんが声をかけてくださりました。その中でデザインを考える時に必要な考え方などもアドバイスしていただきました。

 大変だった点は、全員の描けるものがわからず、なかなか担当を決められなかったことです。メンバーには3DCG志望の方が多く、2Dは得意ではないという方が多くいらっしゃいました。そういった方々がどのような絵を描けるのかを知り、やりたいと思えるモチーフをお願いする流れを素早く行えれば、制作時間をもっと確保できたのではないかと思いました。

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 今回は1dayインターンシップでした。だからこそ、短時間でデザインを固めるためのアドバイスや、イメージを共有するための話し合いなど、勉強になる場面が多くありました。また、当初の目的であった『自分に必要なことを知る』という点では、『デッサン力』だけでなく、理論的に物事を思考する『思考力』や、仕様書などのオーダーをしっかりと理解するための『理解力』が必要だということがわかりました。さらに、人のアドバイスを素直に聞き、積極的に取り入れていくことが成長に繋がることも実感しました。そして、目指したい職種についても少し見えてきたように思えてきました。

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 学校にいるだけではできない体験を多くさせていただきました。学校にはゲーム業界を志す人もそこまで多くなく、教員も芸術色が強いため、新鮮な体験をすることができました。今回の経験を生かして、自分の成長に繋げることができたらと思っています。

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第27回応募要項

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