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FUKUOKAゲームインターンシップBLOG

世界、そして、未来を見据える人たちが、福岡にいます。

GFF加盟企業をはじめとする福岡のゲーム企業の現場に入ってその仕事を体験する、ゲームインターンシップ制度。
ゲーム制作の厳しさ、楽しさを学んで、ゲームクリエイターになるきっかけをつかむ体験をブログ形式で報告します。

プランナーコース: 2012年5月アーカイブ

ガンバリオンプランナーコース2回目となる今回のレポートは、インターン最終日成果発表の模様を中心にインターン生3人と、指導を担当した開発スタッフのインタビューをお届けします。

――:それでは成果発表を終えた感想を聞かせて下さい。

前田大樹氏(以下、前田と省略):福岡にある九州造形短期大学造形芸術科から来た前田です。
成果発表はスライドや資料を用いて発表するプレゼンテーション(以下、プレゼンと省略)形式でした。
インターンで取り組んだ課題(カリキュラム)を現場のプランナーの方だけでなくプログラマーやCGデザイナーの方にプレゼンするということで緊張しましたが、事前にリハーサルがあったおかげでだいぶ落ち着いてできたと思います。

※カリキュラムについての詳細は<前回のレポート>をチェック


成果発表s.jpg
△(写真左下)緊張気味の3名が私達プランナーコースインターン生です
(写真右下)プレゼンをしているのが私です

「落ち着いてしゃべる」「分かりやすさに気をつける」「面白さについてもう一歩踏み込む」等のアドバイスをいただきました。今後は聞いている側の目線に立ち、分かりやすくも楽しい企画・プレゼンができるように、さらに頑張っていきたいと思いました。


川崎弘敬氏(以下、川崎と省略):川崎です。私も福岡からの参加で、九州大学芸術工学部音響設計学科に在籍しています。最終日の成果発表はあまり緊張せずに、用意していた内容の大半はプレゼンできたと思います。

発表川崎s.jpg
△私がカリキュラムの企画書をプレゼンする様子です

反面「企画の魅力をもっと伝えられたのでは?」と反省しています。例えば企画書に使用する絵図に、別の目的で作られた既存の絵を使用したため、分かりにくい絵図になってしまったことなどがありました。
反省も多いですが、滅多に経験できない貴重な体験ができました。ありがとうございました。


宮武亜由美氏(以下、宮武と省略):京都精華大学から来ました宮武です。
たくさんのプロのクリエイターさんを目の前にして、とても緊張しました。途中で話が途切れてしまうなど細かい失敗は多々ありましたが、自分の言いたいことを伝えることはできたと手ごたえを感じています。リハーサルの時より落ち着いて話せてプレゼンが上達した実感がありました。まだ百点ではないですが「確実に一歩前進している」と、自分の成長を感じています。

国民的アニメ企画宮武1ps.jpg
△企画書(国民的アニメキャラを用いたゲーム)の表紙
○○○○には皆さんの思い描くアニメキャラを当てはめてみて下さい

――:指導担当のプラニングセクション、プランナー浅里祥彬氏(以下、浅里:と省略)に質問です。
プランナーコースではプレゼンのリハーサルも行ったそうですが、この狙いは?

浅里:今回のガンバリオンプランナーコースのカリキュラムでは、各々が作成した企画書を用いて「プランナー部内で簡易プレゼン⇒リハーサル⇒最終日のプレゼン」という流れで複数回のプレゼンを行いました。理由はカリキュラムのメインである企画書作成の次に「伝える力=プレゼン」能力を重要視しているからで、場数をこなす必要もあり機会を多く設けました。あとはゲーム会社に合格するための準備という側面もあります。「自分の作品をプレゼンする」試験を実施している会社もあると思いますし、仮に作品のプレゼンがなかったとしても面接を受ける機会は必ず訪れます。そこで「自分の考えを上手く伝える練習」は確実に活きてくるはずです。

リハーサル.jpg
△最初は棒立ちでしたが、手振りや身振りを交えてプレゼンできるようになりました


――:ちなみに、インターン生の皆さんはプレゼンの経験はありましたか?

前田:私は美術系の短大生ですが、今まで自分の作品を説明するために人前でプレゼンする経験はありましたが、今回のようなプレゼンは全く違うもので、未経験でした。

川崎:自分も大学で発表をする機会はあっても、ゲーム企画のような遊びを提案するプレゼンは初めてです。

――:学校でのプレゼンとインターンでのプレゼンは違いましたか?

宮武:はい、私も大学で企画やプレゼンは何度か経験しましたが、今回のゲームの様なエンターテインメント分野のプレゼンは全然違うと感じました。大学ではエンターテインメントのアプリケーションを作る学生との交流もなかったですし、他分野との考え方の違いを感じました。上手く言えないのですが、根本は同じでもゲームは微妙に違っていました。

――: 指導担当として、浅里さんはその辺りはどうお考えですか?
またプレゼン技術向上のためにどういったことを指導されたのか教えて下さい。

浅里:3人ともゲーム系の学校ではないこともあり、企画書がまず「クライアントからの企画の依頼(オーダー)ありき」という点と、伝えるものが「面白さ」という数値やグラフにできないものである点は特殊に感じたかも知れません。
プレゼンの技術については限られた期間ということもあり、例として以下のような基礎的な点を指導しました。

・プレゼン進行の注意点~時間をページ数で割るペース配分でなく、企画の大事なところに多くの時間を割く。
・興味を喚起する話し方~すべてを短時間で語ろうとせず、聞いている人が質問したくなるような部分を残して話す。
・企画書のレイアウト~見る人の視線を意識して、左上からスタートするレイアウトに。

最初の頃は緊張から萎縮して、上手く話せない(伝わらない)...とハラハラする姿も多かったのですが、回を重ねる毎に慣れて自信もついて分かりやすくなっていき、成長を感じ取ることができました。
せっかくのインターンシップですので、学校では教わらない実践的なカリキュラムを目的としていましたが、話を聞いたところ実を結んでいるようでよかったです。

指導側としては時間が許せばさらに上のステップアップとして
「プレゼンを受けている側がより楽しくなる様な、資料とプレゼンの連携した演出テクニック」
等をやりたかったです。

宮武さんのもうひとつの企画書(ゲーム機に最初から内蔵されたゲーム)を例に挙げると次の様なイメージです。

PONPACHI-2.jpg
△企画書PON×PACHI(ポンパチ)を
より魅力的に楽しくする例を以下に挙げてみました

⇒「ポンと出た泡を追いかけてパチっとつぶせ!」のコンセプトがそのままゲームタイトルPON×PACHI(ポンパチ)になっているので、それを活かし「ポン」と「パチ」の言葉(ワード)を企画書の文にできるだけ追加して印象づける。
 例)「自分にポンポンと向かってくる泡」 「タッチでパチッとつぶせ!」~等。
⇒企画書全体のデザインを水や海に統一し、ゲームの世界観をより魅力的に伝える。
⇒企画書左下の遊んでいる図に著名人を起用して、プレゼン中に話が弾む仕掛けを組み込む。

...等々です。忘れていけないのは「企画書のページを増やすことではない点(面白さの軸から外れないこと)」です。

――:なるほど、まだまだステップアップは可能なんですね、ありがとうございました。


いかがでしたか?インターンプランナーコースのレポートは次が最終回!
「インターンの手ごたえ」について、カリキュラムで取り組んだ企画書での実例も交えてのインタビューをお届けします。
掲載は6月5日(火)の予定です。


次回(5/30)は、サイバーコネクトツーのインターン生レポートをお送りします。



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今回はガンバリオンプランナーコース1回目のレポートとして、カリキュラム(課題)についてインターン生の宮武亜由美氏と、指導を担当した開発スタッフにインタビューしました。
「プランナーを目指しているけど、どんな事に取り組めば力がつくのか分からない」という疑問を持っている方、ぜひ今回の記事を読んで参考にして下さい!

――:プランナーコースのインターンは、どんなカリキュラムを受けましたか?

宮武亜由美氏(以下、宮武と省略):京都精華大学から来ましたプランナーコースの宮武です。
よろしくお願いします。
カリキュラムでは主に2つの企画書の作成を経験しました。

企画書(1)
ゲーム機にあらかじめ内蔵されているソフト(以下、プリインストールゲームと表記)を仮想した企画。
補足~ゲーム機は発売されて間もないものや、ある程度の性能・仕様が正式に発表されている
これから発売されるゲーム機、いずれかを選択する。

企画書(2)
クライアントから国民的アニメを題材にしたキャラクターゲーム企画の依頼(オーダー)を受けたと、仮定した企画書。
注意点~題材となるアニメ作品を生かしたゲームを考案すること。

企画書作成の流れとして、最初に私を含めたプランナーコースのインターン生3人に現場のプランナーさんから個別指導がありました。

12ガンバリオン3[3].jpg
△私を含めたプランナーコースの3人
(右写真、左側手間から前田氏、宮武、川崎氏)
マンツーマンでご指導をいただきました

その場では自分が面白いと思うゲームのアイデア数点を伝えアドバイスをいただき、企画としてまとまりそうなアイデアを絞り込みました。
その後ゲームの要点や魅力といった内容を3枚のパワーポイントにまとめ、それをプランニングセクション部内のプランナーの方々に発表し、アドバイスをいただいてクオリティアップを図りました。そして最終日には別のセクションの方もお招きしての成果発表を行いました。

――:なるほど。では指導担当のプラニングセクションプランナー浅里祥彬氏(以下、浅里:と省略)に質問です。このカリキュラムの狙いを教えて下さい。

浅里:「実際の仕事としてありそう」なカリキュラムをこなすことで、実戦的な技術と自信を身に付けてレベルアップしてもらうことが大きな狙いです。3枚という制限はインターンという限られた期間を考慮した側面と「この企画で絶対に伝えるべき部分はどこなのか?」を突き詰めて考えやすくする為で、説得力のある企画書即ち「ゲーム会社に合格できる作品作り」にも役立つと思い設定しました。
やはりインターンに参加した学生さんの期待はそこだと思いますので。

――:それではそのカリキュラムに実際取り組んでみて、どうでしたか?

宮武:カリキュラムを進めていく内に、「次はこうしよう」とか「こうしたほうがよかったのか」と、次にやるべきことがどんどん見つかるようになって成長を感じました。
でも最初は、自分がやりたいと思う「面白い」を明確な言葉にして伝えることにとても苦労しました。

12ガンバリオン3[1].jpg
△個別指導の時、指導担当の方に伝えた
ゲームのアイデアメモ

上の写真は、私が考案した企画(1)プリインストールゲームのひとつで「海中に出てくるあわを、コントローラーのスクリーンをタッチしてつぶしていくゲーム」の初期構想のメモです。この時点では自分がやりたいと思う「面白い」を明確な言葉にできていませんでした。
企画書をパワーポイント3枚にまとめる為に、そのゲームの何を伝えるか情報を厳選するのですが、魅力とする要素がバラバラでうまくかみ合っていなかったり、情報を削った為に魅力が伝わらなかったり、それを頭で分かっていてもなかなか実行できないことに悩みました。

自分が膨らませきれなかったアイデアに対して「こういうこともできるよ?」、「本当に言いたい(やりたい)のはここでは?」、「これだったらこういう見せ方のほうが、筋が通っているのでは?」など、現場の方ならではのアドバイスをいただけました。

12ガンバリオン3[4].jpg
△アドバイスを元に作成した企画書(1) プリインストールゲームの一部です


――:そんなゲーム会社での現場クリエイターによる指導を受けてみて、学校との違いは何を感じましたか?

宮武:私の通っていた大学ではエンターテイメント分野の企画を学ぶ機会はなかったので、やはり教えてもらう環境があることはひとつ大きな違いだと感じています。今まで作った企画書は、友人や企業の説明会の時に持参して意見をもらっていましたが、その時には得られなかった「企画の伝え方」や、先ほど挙げた「アイデアを深く掘り下げるような指摘」を今回たくさんしていただきました。ご指導もとても丁寧で分かりやすかったです。
また企画の内容だけではなく、受けた指導の中で自分の弱点「見極めの甘さ」を見つけることができたのは、大きな収穫のひとつだったと思っています。

――:それは何よりですね、ありがとうございました。

いかがでしたか?この続きは5月29日(火)の掲載予定です。
宮武氏のもうひとつの企画書(2)国民的アニメキャラのゲームと、最終日の成果発表はそちらでレポートします。
お楽しみに!


次回は、サイバーコネクトツーのインターン生レポートをお送りします。
お楽しみに♪


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こんにちは!
ゲームデザイナー志望の花田紘基です。


前回のブログでご紹介したとおり、制作するゲームの企画が決定したので、3月7日からはアーティスト、プログラマー、ゲームデザイナー、それぞれが自分たちの分野の作業を開始しました。

私はゲームデザイナーとして、仕様書の作成とスケジュールの作成を行っていきました。

今回のブログでは、インターンシップの3月7日から3月16日までの約2週間で、やってきたことから、学んだこと3点を紹介していきます!!


まず1点目。

「ゲームデザイナーがいなくても開発ができる仕様書を作成しよう」

まず見ていただきたいのが、下の、最初に制作した仕様書のゲームフローと、スタッフの方々のご意見を参考に修正したゲームフローです。

サイバーコネクトツー花田氏2.jpg

最初に制作したほうのゲームフローを、チームのメンバーや開発室の方に見せた時の反応は、ズバリ「見づらい!!」。
見づらい資料は仕様書だろうと企画書だろうとスケジュールだろうと皆さん見てくれません。

このゲームフローは、参考画像ができた時のスペースと各ゲーム部分で選択肢が多すぎたために、このような見づらいゲームフローになってしました。

スタッフの方々に「仕様書を作るときのコツは何ですか?」とお聞きしたとき「ゲームプランナーがいなくても開発ができる仕様書を作成すること」、「短い表現で伝える」と教えられました。

プログラマーやアーティストの方々から「ここどうなっているんですか?」「この部分がよくわかりません。」と言われない仕様書を作ることが、ゲームデザイナーとして最低限求められるスキルです。

自分はまだまだ、ダメ出しされてばかりの仕様書を書いていますが、このインターンシップで多くの人に見てもらい、誰でも理解することができる仕様書を作れるよう頑張っていこうと思います。


学んだこと2点目。

「根本の問題を解決しない限り、いくら微調整しても問題の解決にならない」

ゲームデザイナーを目指す皆さんは、仕様を固めていく中で、ゲームルールを決定していくときに「どうすべきかわからない」「どうしようもない、これでいこう」となったことはありませんか?

自分も、今回のインターンシップでは「面白いもの」や「どうしたら伝わるか」を考えていると、どうしていいかわからなくなることがありました。

そんな時にこの「根本の問題を解決しない限り、いくら微調整しても問題の解決にならない」という言葉を技術指導担当の方や、生活指導担当の方から頂きました。

気持ちではわかっているつもりだったのですが、今回製作中のゲームについての自分のアイデアを話したときに自分が考えた案と、教えていただいた生活指導担当の方の考えた案を比べてみると、自分が実践できていないことに気づかされました。

現在も、操作部分の仕様について試行錯誤中なので、その部分でもしっかり考えては戻ってを繰り返し、仕様の一番いい落としどころを見つけたいと思います。


そして3点目。

「コミュニケーションが大切」

この2週間で、本当にコミュニケーションが大切だということを学びました。

企画に1週間使ってしまったことで、チーム全体が焦ってしまい、2週間目はそれぞれが自分のやるべきだと考えることを黙々とやり、ゲームをつくっていきました。

しかしその結果、ゲームルールや表現方法を、それぞれが違う解釈をしてしまっていました。

途中でゲームルールを互いに確認しながら、ゲームを一部つくり直さなければならない場面もありました。

このような時間の無駄を防ぐためにも、制作に対するコミュニケーションはしっかりと行うべきだと思い知らされました。

そして何より、お互いのゲームの面白さを共有していないと、面白いゲームはできません。

相手が「確認してくれるだろう」ではなく自分が「確認する」、この気持ちの持ちようが大切なのだと学びました。


サイバーコネクトツー花田氏2[1].jpg
▲全員で現在の仕様や作業内容を確認します



これを期に確認行動がチーム全体で増え、作業も効率的になりました。

ラスト2週間、互いがしっかりと確認を取り合いながら、面白いゲームをつくっていきます!!

次回は制作したゲームの全容と、このインターンシップでの総括になりますのでお楽しみに!!


次回(5/22)は、ガンバリオンのインターンシップ生レポートをお送りいたします。
お楽しみに♪


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【2012春】サイバーコネクトツー/プランナーコース 花田紘基さん①
【2012春】サイバーコネクトツー/プランナーコース 花田紘基さん(最終)

こんにちは!
私は総合学園ヒューマンアカデミー福岡校で企画の勉強に励んでいるゲームデザイナー志望の花田紘基です。

「ゲーム開発現場を知りたい」、「開発現場の人たちに自分を知ってもらいたい」という想いから、このインターンシップに参加しました。

また、私は「.hack」シリーズのファンでもあり、インターンシップが始まった日に社内見学をさせていただいたときは、「見たい!」と切望していた開発現場が目の前にあり、それだけでテンションがあがってしまいました!


さて、自己紹介はここまでにして、インターンシップの話をしましょう。

この1週間は、チーム全体では制作するゲームの企画を考え、私個人としては、ゲームデザイナーとしてアイデア書をまとめ、開発室の方々にご意見を聞きにいくということを行っていました。


最初に、今回の発表されたチーム制作のテーマをお伝えします。

それは...「PONG2012」!!

みなさん「PONG」というゲームをご存知ですか?
「PONG」というのは世界で初めて一般の人が遊ぶことのできた大ヒットゲームのことで、内容は2人で行う対戦ゲームで、テニスや卓球のようにボールを打ち返しあうゲームです。
詳しい内容は皆さんで調べてみてください。

皆さんはこのテーマを与えられゲームをつくるとしたらどんなゲームをつくりますか?

サイバーコネクトツーでは「面白くて、新しくて、売れるゲーム」をつくることを意識されているとのことで、その意識の元、私たちも企画を考え始めました。


この、たった3つの条件がとても難しいということ、そしてそれを伝えることがどれほど大変かということを、この1週間は身をもって味わいました。
その経験から学んだことを一部抜粋して説明していこうと思います。


■プレイヤーの気持ちになって、自分の考えたゲームをプレイしてみる

最初に私が考えた「マウスでバーを作り、球を下に落とさないように進んでいく横スクロールゲーム」の企画は『個人的には』「面白くて、新しくて、売れる」ゲームでした。

しかし、ゲームでもっとも大切な「なにをやらせたいのか」ということを明確にしなかったために、指導担当の磯部さんに「やらせることが多すぎてプレイヤーが何をしたらいいのか分からなくなる」というご指摘を受けました。

また、この企画はあまりに「PONG」らしさを排除してしまったため、プレイヤーに「これはPONGが元なのか?」というミスマッチ感を与えてしまうとも教えられ、ゲームをつくる上で大切なのはまずプレイヤーであるということをしっかりと意識させられました。

サイバーコネクトツー花田氏1.jpg
▲企画案1の企画書

ただ、個人的にはこの企画は詰めていけばもっと面白くなると思います。
「PONG」らしくないということで今回は制作できませんでしたが、頂いたアドバイスを踏まえ、また別の機会があればこのゲームを制作したいです。


■面白くないからいろいろ追加させていくのではなく、『面白い』を突き詰める

こちらは2本目の「バーを横移動だけでなく、前後にも移動できるようにさせた、フィールドが変化するPONG」の企画です。

サイバーコネクトツー花田氏1[1].jpg
▲企画案2の企画書


2本目の企画は1本目とは逆に、「PONG」らしすぎました。
そして、「PONG」らしすぎるために、そのままでは面白くないと考え「バーを大きくする」だとか「球の速度を変える」だとか、今考える必要のない、いろいろな要素を付け加えてしまいました。

私も、ゲームをやっていて「このゲームはプレイヤーになにをさせたいんだ」と思うことがよくありますが、その原因がこれであったというのを気づかされました。

しかし、この企画を考える上で「PONGとは『リアルでの掛け合い』や『ラリーを続けるドキドキ』が面白い!!」というのを考えることができ、後の企画を考える上で、毎回「PONGのおもしろさは入っているか?」と考える指標になっていきました。


■現状に満足しない

「円形のフィールドでお互いのゴールを守るためにボールを打ち返しあうゲーム」。それが3本目の企画でした。
この企画には「円形のフィールド」と「ゴールの場所が移動する」という「PONG」への新しさがあります。

そのことで私たちは満足し「この企画は面白い」と考え、開発スタッフの方々に意見を頂いたところ「PONG1980」という評価でした。

この意見を頂いたときはかなり落ち込みましたが、そんな時間もありませんでした。この時点で、既に1週間が過ぎようとしていたからです。

しかし、こんなときこそいい案が出てくるのか、たまたまなのか、チームメンバーの1人がとても斬新なアイデアを提案してくれました。
それをまとめたのが4枚目の写真です。

サイバーコネクトツー花田氏1[2].jpg
▲企画案3の企画書


サイバーコネクトツー花田氏1[3].jpg
▲企画案4の企画書


これが、作成するゲームのベースとなった「円形のフィールドで得点となる三角形を取り合うつくるゲーム」の企画です。


ここで私が学んだことは「自分たちがこれで良いと思えた時点でもう一考してみる」ということ、つまりは「現状に満足しない」ことです。

確かに、ゲームは考えついた時点で十分に面白いく、新しく、かつ売れるかもしれません。

でも、あと少し考えるだけで「もっと面白くなる」かもしれない。
これは実際の現場に近いこの環境だからこそ味わえる感覚だと思います。

そして、この感覚があれば、どこまででも成長できると思うのです。

サイバーコネクトツーの6月の会社説明会で、私は同じようなことを教えられていましたが、実際にこの3月に味わうまでの約7ヶ月間、それを実現できていなかったように感じます。


■「わかってくれる」ではなく「わからせる」
この企画を開発室の方々に説明するとき、私は先ほどの写真のように資料をまとめ、その資料を使いながら説明していました。

たぶん、そこまでは良かったのですが、スタッフの方々は皆さん忙しいのです。

私は、順々に説明していたつもりが、最初に肝心の要点、つまり「どこを集中して聞けばいいのか」を伝え忘れることが多かったのです。

とても簡単なことですが、忘れがちなことでもあるので、人に何かを説明する際は気をつけてください。

つい忘れてしまうのは、心のどこかに「わかってくれるだろう」とか「理解してくれる」という甘えがあるからだと思います。

「わかってくれないかもしれない。なら、まず概要を説明しよう。絵をつけよう」と、先に考えておけば、準備もしっかりでき、その人の時間を無駄にとることもありません。

聞いてくれる人のことを考えて、その人が直感的に理解できる言葉で、資料で伝え、理解してもらうことが一番大切です。

このスキルはゲームデザイナーとして必要なものひとつです。

この先のインターンシップ期間中は、しっかりとそのことを意識して人に伝えていこうと思いました。


以上4つ学んだことを書かせていただきましたが、このインターンシップでは毎日が学びの場!

開発室なんてゲーム知識の宝庫です!

緊張しますが、テンションは上がります!

これからも多くのことを学んでそして実践していきたいと思います!

ここまで1週間、チーム全体で考えたアイデア数10数本、企画数全4本、内採用数1本!!

次回は簡単な企画の説明と制作について書くことになると思います。

次回をお楽しみに!!



次回は、ガンバリオンのインターンシップ生のレポートをお送りします。
お楽しみに♪


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