FUKUOKAゲームインターンシップのプランナーコースに参加させていただきました、立命館大学映像学部の末浪勝己です。
将来はゲームプランナーとしてゲーム業界に入りたいと思っており、普段の学校の授業や自主制作でゲームを作る際もプランナーやプログラマーとして参加しているので、今回のインターンシップにもプランナーとして参加させていただきました。
福岡のインターンシップに興味を持ったきっかけは授業で聞いたGFFの存在でした。
産学官の連携を取りながらゲーム産業を活発化させている福岡のゲーム会社が一体どんな雰囲気でゲームを開発しているのかとても気になったからです。
インターンシップでのお題は「ゲームをあまりやらない人でも楽しめるカードゲーム」でした。
初日にいくつかカードゲームを企画し、2日目からは最もテーマにあったカードゲームの企画でプロトタイプを作ることになりました。
与えられた課題である「ゲームをあまりやらない人でも楽しめるカードゲーム」というのは「ゲームをよくする人はもちろん、ゲームをあまりやらない人でも楽しめるカードゲーム」ということで、「ルールがシンプルで遊びやすく、さらにゲームに奥行きがあり、やりこめばやりこむほど面白いカードゲーム」を考えるのにとても苦労しました。
「ルールがシンプルで奥行きがあるゲーム」を考えた時に、「相手の色を自分の色ではさむ」というルールのオセロや「場にある数字よりも大きな数字を手札から出す」というルールの大富豪を思い浮かべました。
そこで自分のゲームもオセロや大富豪のように、「最初にすることはシンプルだが、慣れてくると少しずつ戦術が増え、自分のプレイスタイルが確立される」ゲームデザインのカードゲームを考えました。
最初はゲームに奥行きを出すという事を意識しすぎてしまい、プロトタイプを作りテストプレイをしていただいても、ルールが難しいという意見が多く出てしまいました。この時ルール説明に関するアドバイスもいただきました。今まではゲームをわかりやすくするためにゲームのルールばかりに着目していたのですが、ルールを伝える手順なども工夫するようにしてみました。ゲームの手順を紙にまとめて、それをもとに説明してみたところ、初めてプレイしていただいた方にもルールを理解していただくことができました。
つぎに頂いた意見で、ルールはわかるが手順がややこしいという意見をいただきました。この時は、上級者に向けた戦術やスタイルを意識しすぎて、自分のターンで行う手順が3つもあり、条件によっては手順を増やすことができるようなルールになっていました。手順をシンプル化するのに苦戦した時にいただいたアドバイスが、「コンセプトを大切にすること」でした。
普段デジタルでゲームを作っている時は意識出来ている事なのに、アナログゲームの制作を行っている間すっかりと忘れてしまっていました。デジタルゲームのような映像表現が無い分「ルールを洗練していく」ことでコンセプトを際立たせるということを念頭に置きルールを改変してくことで2つの単純な手順で楽しめるゲームを制作することができました。
そうして出来上がったゲームが『トラップス』というゲームです。森(5×7マスのフィールド)にいる"クマ"を相手の陣地に押し込み、自分の陣地を守るという内容になっています。
フィールドのマスには、"クマ"の好物や嫌いなもののトラップが仕掛けてあります。
プレイヤーは、自分のターンに"クマ"を上下左右どこかに1マス動かし、その場にあるトラップを発動!発動したトラップに従ってさらにマスを移動します。
移動した先の上下左右のトラップを全て表にし、お互いに内容を確認上で、相手に見えないように並び替えを行いターン終了。
相手は、"クマ"を自分の陣地から遠ざけるためのトラップがどの位置に設置されたかを予想して進む方向を決めるという、手順はシンプルだが戦略性の高いルールが出来上がりました。
こうして改良したカードゲームで挑んだ発表会。
「伝えたいことに比重を置く」というアドバイスを意識し、企画書(プレゼンテーション資料)をつくり、プレゼンテーションとデモプレイを行いました。
デモプレイをしていただいた方から、「わかりやすく、奥行きもあって面白かったよ」と言っていただけたり、いままでアドバイスをいただいていた方から、「かなり良くなったね」と言っていただけて本当にうれしかったです。
今回のインターンシップを通して、ゲームをシンプルにするときにゲームルールだけでなく他の視点を持つことが大切であるということ、そしてアナログゲームでもデジタルと変わらずコンセプトが大切であり、コンセプトを際立たせるために、様々なアプローチを考える必要があることがわかりました。
またゲームの企画以外でも、実際にプロのゲームクリエイターの方々と同じ環境で作業できたことにより、会社に勤めてオフィスの中でゲームを制作する感覚を体感することができ、生活リズムなど将来について具体的に想像することができるようになりました。
【ガンバリオンでのインターンシップ】
【2017夏】ガンバリオンでインターンシップ!(2)
【その他企業でのインターンシップ】
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