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FUKUOKAゲームインターンシップBLOG

世界、そして、未来を見据える人たちが、福岡にいます。

GFF加盟企業をはじめとする福岡のゲーム企業の現場に入ってその仕事を体験する、ゲームインターンシップ制度。
ゲーム制作の厳しさ、楽しさを学んで、ゲームクリエイターになるきっかけをつかむ体験をブログ形式で報告します。

プランナーコース: 2018年1月アーカイブ


 僕は名古屋市立大学でデザインを学んでいる、宮里星二です。高校生のときに一度ゲームを自作し、このときにゲームの内容を考えることが好きだと思ったので、プランナーを目指すようになりました。

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大学でプランナーの勉強をしているときにFUKUOKAゲームインターンシップの案内が大学に届き、インターンの内容をブログで確認していたところ、「ユーザー(ターゲット)からゲームを考える」という企画の方法を学ぶことができるということを知りました。そこで、大学で学んだデザインの知識を活かすことができると思い、今回のインターンシップに応募させていただきました。

 はじめて福岡に来ましたが、福岡の人や街並みはおしゃれで、正直気後れしました。しかし、インターンが始まってからの初めの土日で街を巡ってみると、なんて魅力的なところなんだろう!と思いました。それからは環境にも慣れ快適に過ごすことができました。

 ガンバリオンさんの社内について感じたことは、静かできれいな快適な空間だということです。第一印象は堅い感じがすると思ったのですが、少年誌やゲーム雑誌が社内に置かれていたり、リフレッシュルームには最新のゲーム機器があり、お昼になると社員さんが集まってゲームをプレイしているのをみて、どんどん印象が和らいでいきました。

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1日目にインターンシップの課題が発表されました。課題内容は「ゲームをあまりやらない人でも楽しめるカードゲーム」でした。僕はこの課題にふわっとした曖昧な印象を受けたので、課題に取り組む前に課題の重要な部分である「ゲームをあまりやらない」をかみ砕くことにしました。
まず「ゲームをあまりやらない」原因を探り、解決することでゲームを考えようと思いました。そこで自分で想像できる範囲でゲームをあまりやらない原因を挙げると、
・実生活が忙しくて、ゲーム(娯楽)に費やす時間がない
・ゲームを楽しむことに価値を見いだせない
・アウトドア派
・プレイする機会がない(自分からやろうとは思わない)
・興味がない
・難しそう
ということを考えつきました。

 次にこれらの問題の解決策を考えました。挙げた問題すべてを解決することは難しいと思い、「興味がない」、「難しそう」という問題を解決しようと決めました。この問題を解決するために考えたことは、ゲームを遊ぶだけではなく、何か生活の役に立ちそうなことをプラスしてみるということです。なぜこのようにしたかというと、ゲームに興味はなくても、生活の役に立ちそうなことが含まれているならそれだけで興味を持ってもらう機会を与えることができると思ったからです。
 そこで僕が考えた何か生活の役に立ちそうなことは
・コレクション要素
・ギャンブル
・相性診断
・運動
・ファッション
・教育
・息抜き(暇つぶし)
・パーティー(盛り上げる)
の8つでした。

この中から『ゲーム+教育』なら作りやすく、ターゲットも明確にできると思い、『ゲーム+教育』という方向性に決めました。教育の分野として、物理、道徳、国語、英語、算数、生物を思いつきましたが、算数の分野が一番ゲームにうまく落とし込むことができるのではないかと考え、『ゲーム+教育』という方向性を『ゲーム+算数』という限定的なものにしました。

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次にゲームの内容を考えました。はじめに足し算・引き算をさせるゲームを考えました。足し算側が足していって最終的に10になれば勝利、引き算側は足し算側の数字を引いていって最終的に足し算側を10にさせなければ勝利というゲームです。はじめの発表で僕が考えたゲームに対して様々な意見がありましたが、最も深刻な問題としては算数という目的を達成できていない、ということでした。算数という目的を達成するために、親が子どもにどんな算数を学んでほしいかということを考えなければならない、というアドバイスをいただきました。こうしたアドバイスから一度自分が考えたゲームのアイデアを白紙に戻しました。

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次に考えたゲームは算数陣地取りゲームです。足して10になる組み合わせを作って陣地を増やす、繰り上がらない簡単な足し算をして陣地を奪い、相手の陣地よりも多く自分の陣地を出したほうが勝利というゲームを提案しました。
算数の内容を明確にしたのでターゲットが小学生と親子の2通りになりました。

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自分としてはこのゲームはすごくシンプルにまとまったアイデアで完成形に近いと思いました。しかし、2度目のテストプレイで意見をもらうと、シンプルなのは良いが、単純な作業になっていて盛り上がるポイントがないという問題が挙がりました。さらに、戦略性が足りないという意見もいただきました。

 「このゲームに、いかにして戦略性を盛り込むか?」ということでアイデアを出しては失敗してということを何度も繰り返しました。結局解決しないまま、3度目のテストプレイを迎えました。ここでも戦略性がないという意見や盛り上がらないという意見をもらいましたが、僕が印象に残った意見は「ゲーム中に対話ができるとよい」という意見でした。戦略性をとるべきか対話をとるべきか・・・僕はここまでのテストプレイでいただいたアドバイスを取捨選択することができずに、混乱していました。
そんなときに担当のプランナーさんから、自分のコンセプトを良くすることができる意見をまずは取り入れてみて、それから他の問題が解決することにつながらないかということを考えてみるのも一手ですよというアドバイスをもらいました。

 この言葉から自分のコンセプトをよくするために、ゲーム中に対話ができるようにしました。それまで手札を隠してプレイするゲームでしたが、手札を見せ合いながらプレイすることにしたのです。しかし、これだけでは対話を促すことができないので、手札を交換できるようにしました。また、勝利条件が曖昧だったことに気づき、勝利条件を明確にしました。他に細かいバランスを整えて完成したのが、裏表色違いの1~9までの数字が書かれたカードを使って対戦する算数陣地取りカードゲーム『Nicolas』です。

 お互い5枚ずつ手札を相手に見えるように並べ、その中から足して10になる組み合わせを場に出します。

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 さらに、相手の手札に使えるカードがあれば、自分のいらない手札と交換して陣地を広げることができます。出せる組み合わせが無くなったところで、相手の攻撃に移ります。

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 その他にも、手札2枚を組み合わせて場に出ている数字になれば、相手の陣地を奪う事も可能です。計算は単純でとてもシンプルですが、お互いに増やす・奪うを繰り返していくことで"戦略性"も盛り込むことが出来ました!

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この内容で、最後のテストプレイに臨み、デモプレイしていただいた社員さんにおもしろかったという意見を多く頂き、うまくいったという実感がありました。

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最後の発表会では、プレゼンもうまくいき、テストプレイをしていただいたときにも楽しく遊んでいただくことができて本当にうれしかったです。発表会が終わった後に、担当のプランナーさんから発表は大成功でした、という感想をもらって、二週間頑張った甲斐があったと思いました。

 このインターンシップの2週間は僕の人生の中でもかなり濃密な時間でした。ゲームをほめてもらってうれしいと思うこともあれば、厳しい一言をもらい挫折しそうになる日もありました。プランナーとして学んだこととしては「プレイヤー(ターゲット)にどんな遊びをさせたいか?」を考えることが重要であるということです。今思い返せば、僕がはじめに考えたゲームは「ターゲットにこんなことをさせたい」で終わっていて、「遊び」からはかけ離れていました。また、この「遊び」の仕組みを考える能力が自分にはあまりにも足りていないということにも気付きました。このように自分に足りないものを知ることができて本当に良かったです。

 今回のインターンシップは、学校では学ぶことができないような内容ばかりで刺激的でした。最後に、お世話になった社員のみなさん、一緒に参加することになった末浪君、本当にありがとうございました。


【ガンバリオンでのインターンシップ】
【2017夏】ガンバリオンでインターンシップ!(1)


【その他企業でのインターンシップ】
第23回FUKUOKAゲームインターンシップBLOG もくじ




第24回FUKUOKA ゲームインターンシップは1月23日まで募集受付中!
詳しくはコチラのページをご参照ください!

皆さん、こんにちは!
FUKUOKAゲームインターンシップにプランナーコースで参加した、池松寛隆です。
今回で前人未踏の四回目の参加となります。(多分三回目の時点で最多です)
今回もまた、システムソフト・アルファーさんに平日12日間お世話になりました。

今回は四回目ということもあり、非常に重要な作業を任せていただいたので、これまでで一番濃密なインターンとなりました。
まず初日と二日目は台本のチェック、打ち出し、発送準備までを行いました。
最近は多くのゲームでキャラクターが喋ります。当然そのキャラクターのボイスは声優さんにお願いをしています。そして、収録を行うにあたって、必ず台本が必要になります。
この台本を発送するための直前の準備を行いました。キャラクターの数が非常に多く、台本の量もかなりの量だったので、なかなか根気のいる作業となりました。
二日目の時にディレクターの方が「これでもまだ少ない方」とおっしゃっていました。
僕は改めて、ゲームを1つ作るのにどれほどの時間と労力が必要かということを実感しました。

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三日目からは、テストプレイを行いました。これまでのインターンでも、製品体験やテストプレイはあったのですが、そこではプレイをしながら気になった点を挙げていくというものでした。
しかし、今回のテストプレイは完全に実務でした。未発売のゲームのプレイをして、その中でバグを発見すればバグの検証を行い、その報告書を書きました。
バグの検証について具体的に説明をすると、例えばキャラクターが壁をすり抜けてしまったとします。そうしたら、まずは一度ゲームを再起動し、同じように壁にキャラクターをぶつけてみます。それを複数回行って何回すり抜けたのかを記録しておき、報告書に記述します。これがバグの検証です。
この検証では、バグが常に起こるものなのか、時々起こるものなのか、状況によって起こるものなのかを知ることができます。これはバグを修正するうえでとても大事になります。

そして、それらを行いながら、修正されたバグがもう起こらないかのチェックも行っていきました。
テストプレイで発見されたバグは、当然その後修正が行われます。修正が行われると、そのことが報告書に記述されます。
しかし、それで終わりではありません。修正されたバグが本当に起こらなくなっているかのチェックをする必要があります。そうして複数回検証を行って一度も起こらなかった時、晴れてそのバグは修正完了ということになります。

こうしたテストプレイ作業を行っているうちに、僕の12日間のインターンシップもあっという間に終わりを迎えていました。
今回はこれまでの三回とは違い、チームの一員として、ゲーム製作に携わることができました。
ここまで読んだ方は「プランナーなのに企画をしてないじゃん」と思うかもしれません。
当然企画をするというのはとても大切な仕事の一つで、これまでの三回では主に企画について学んできました。
しかし、ゲームにおいて、プランナーやディレクターといった職種は、ただ企画をすれば終わりというわけではないのです。
時には単純作業をすることもあれば、他のメンバーに指示を出すこともあります。自分の企画したゲームを完成まで管理することも、プランナーやディレクターにとって大切な仕事なのです。
だから今回は、そういった学校では学べない実務的な部分を学ぶことができ、僕にとってとても大きな経験になったと思います。
最後に、僕は来年の三月で専門学校を卒業するため、今回が最後のインターンとなります。
思えばこの1年半は、毎回インターンに参加し続けてきました。

池松さん01.jpg←2回目の時の写真です。


これまで四回も僕を迎え入れてくれたシステムソフト・アルファーの社員の方々、そしてGFFの方々には本当に感謝しています。ありがとうございました。

そして今、僕は新たなステージへ向かおうとしています。卒業後ゲームクリエイターとして働くことが決まりました。これから楽しいことキツイこと、色々あるかもしれませんが、僕は今本当にワクワクしています。
まだまだクリエイターとしてはLv.1のひよっこですが、1歩ずつしっかりと歩んでいこうと思います。
これを読んでいる皆さんは、ゲームクリエイターを目指している、あるいは興味を持っていると思います。
ぜひ皆さんもチャレンジしてみてください、そして、一緒にゲーム業界を盛り上げていきましょう!
それでは、次はスタッフロールでお会いしましょう。




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