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プロップデザインのお仕事:熊本 秀基さん(株式会社サイバーコネクトツー)

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プロフィール_熊本秀基blog.jpg
お名前:熊本 秀基
会社名:株式会社サイバーコネクトツー
職種:背景グラフィックアーティスト
過去携わったタイトル:
「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットアクセル」シリーズ
「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム2」
「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストーム3」
「NARUTO-ナルト- 疾風伝 ナルティメットストームレボリューション」
「Solatorobo それからCODAへ」
「.hack//Versus」
「ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブン」

発売:株式会社バンダイナムコエンターテインメント


■ あなたのお仕事内容について教えてください。
ゲーム中にユーザーが操作するプレイヤーキャラクターが動きまわる背景の作成を行います。
制作を行う背景は、「バトルをするステージ」や「探索を行うステージ」、または「3Dの空間を自由に歩き回る背景」や「アニメのような2D画面を保持した状態でその中を歩き回る背景」など、ゲームの遊ばせ方・見せ方によって様々。
ゲーム上の様々な要望を満たし、ユーザーがストレスに感じる部分が少なくなるように遊びやすさも含めて構成に工夫を凝らします。
また、背景は舞台装置です。どんなにキャラクターが素晴らしくても、背景のクオリティが不足していればゲーム全体の魅力を損なってしまいます。
ゲーム中の画面のおおよそ半分以上を占める情報量は背景ですし、ユーザーがゲームプレイ中に干渉する事が多いのは背景ですので、ゲーム全体の品質・品格を決める要素として重要な仕事です。


■プロップデザインとはどういったお仕事ですか?
建築様式、店舗に陳列されている商品、街中に配置されている看板、周囲の環境に合った植生、生活様式や宗教様式に関わるものなど、それら世界観表現を統一する為のデザインを行います。
またゲームの場合は移動範囲を制限する都合上、進路を封鎖する配置物や建物がその世界観で不自然なものではないものが必要になりますので、違和感が少なくなるように選択し、整備する仕事というものになると思います。


開発の様子blog.jpg
▲ お仕事中の熊本さん


■ このお仕事で気を付けていることはなんですか?
真夏に桜が満開で咲いていると不自然さを感じますし、真冬にかき氷販売は一般的ではありません。
自然に目に入る植生や季節感は可能な限り統一するようにしています。
また、アニメキャラクターが活躍するゲームの世界観に配置される物や建物は、現実世界の見た目に近い質感よりも、アニメで描かれる質感の方が違和感はありません。
プレイヤーキャラクターが武器として転用できる配置物をゲーム内で農地に配置する場合は、剣よりも鋤や鍬などの農具の方がその場にあるものとして不自然さが少ないと言えます。

当たり前のように感じられるかもしれませんが、ゲーム制作では使用できるデータリソースが限られている為、素材を使い回す事があります。気をつけていないと細かいところで配置物の違和感が発生し、一つの画面として構成されるとユーザーに違和感を与える原因になってしまいます。

その世界に浸って楽しむことに集中出来るように配置されて違和感が少ない、そこにあって納得できる存在が配置されるように気をつけています。


■ この仕事のおもしろさや魅力を教えて下さい。
最初はポリゴンでしかなかったものが、そこにあるべき意味を持って配置されていき、 それを積み上げていく事で本来は存在しない世界を架空の空間上に作り上げ、組み上げていく。 背景を作るというよりも、世界観を組み上げる印象が近いと思います。
配置物それぞれに説得力が付加され、世界観に厚みが出てくるのが魅力です。


■ どういう方がこの職種に向いていると思いますか?
またどういった方に目指してほしいですか?

何かの作品の世界が好きで、その世界に自分のオリジナルのキャラクターを登場させて遊ばせる事が出来る人。またはその世界にずっと浸っていたいと感じた事がある人。
背景の絵を好んで描く人や、人物の絵を描く際にその人物が居る場所の背景を描いてしまう人など、どれか一つでも当てはまれば適性があるのではないでしょうか。
どんな方に目指してほしいというよりは、誰よりも関わった作品の世界観の隅々までに情熱を注げるような人を目指してほしいです。


■ ゲーム業界を目指したきっかけを教えてください!
また、いつごろからゲーム業界に興味を持ちましたか?

ゲーム業界に興味を持ったのは、はじめて触れたゲームでもある「スーパーマリオブラザーズ」を友達と遊んで楽しくて夢中になり、こんな楽しいものを作った人は凄い。
どんな人が作ったのだろうと興味を持った所からになります。

業界を目指したきっかけは高校二年生の時です。楽しむだけでいるか、それとも仕事にするか。
挑戦前に諦めるのも、自己の能力確認もせずに否定したみたいで悔しかったので、一度だけ本気で挑戦をして駄目なら諦めもつくと、両親と相談していました。
両親からは私の大学卒業という交換条件がつきましたけれども、挑戦権を得て今に至ります。


■ 学生の時にやっていて良かったことはありますか?
学生時代、私にとってゲームは年間に数本しか買えない比較的高級な嗜好品でしたので代わりに本をたくさん読んで文面から情景を想像して、文面から情景・状況を想像して楽しんでいた事は想像力の鍛錬になったと思います。
ある程度自分の中にフォーマットを持つ事が出来ているので何もないところから背景を組み上げる役に立っていると思います。


■ 学生時代にやっておけばよかったことはありますか?
海に山に川に違う土地に、色んな場所へ遊びに行く事。
色んな時間帯のその場所を知っている事。
自分の目で見て、肌で感じた経験は、どんな資料にも勝る説得力を持ちます。


■ 日常生活で仕事のために気をつけていることはありますか?
具体的なイメージの固まっていない段階から話を進める事が多いので映画、映像、ゲーム、写真や本など色んなものを見て、読んで具体的な見た目を提示して、イメージの共有ができるように気をつけています。

また最近背景全体を整える仕事も増えてきた為、背景美術スキルの向上を実現するために何をどの順列で学ぶのが良いのかを開発タイトルのイメージボードを担当している人員に相談をし、どのスキルを伸ばす為にどんな訓練を行うかを決めて実践しています。


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ゲームのお仕事ウォッチ ー もくじ ー


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