みなさん、こんにちは!
GFF事務局の山口千恵です。
過去、ちえさんぽでは福岡市の取り組みとして、九州大学が委託を受けているシリアスゲームプロジェクトについて紹介してきましたが、今回は東京で開催された「シリアスゲームセミナー シリアスゲーム産業化の推進に向けて」というセミナーに参加してきましたので、ご報告いたします。
【過去のシリアスゲームの取り組みの紹介ブログはこちら】
>2009.7.31 ちえさんぽ:シリアスゲーム制作開発プロジェクトスタート!!
>2009.12.18 ちえさんぽ:シリアスゲーム試遊会に行ってきました!!
>2010.3.25 ちえさんぽ号外編:福岡市・九大シリアスゲームシンポジウムに行ってきました!!
>2010.11.24 ちえさんぽ号外編:「G-STAR2010」に行ってきました!
>2011.4.28 【ちえさんぽ】シリアスゲームプロジェクト:「福ぶら」ついに配信開始!
今回開催されたシリアスゲームセミナーでは、東京大学の特任助教 藤本徹氏による「シリアスゲーム産業の形成と今後の展開」についての講演、そして九州大学 大学院芸術工学研究院 講師の松隈浩之氏と有限会社エレメンツの石川淳一社長より、「産学官連携によるシリアスゲームプロジェクト2011」の報告がありました。
東京大学の藤本氏の講演では、まずシリアスゲームの発祥、歴史についてご紹介いただきました。シリアスゲームの発祥の地はアメリカで、現在シリアスゲームの分野では軍事や医療を中心として活用されています。また、アメリカを中心に産学官連携で開発される事例が増えているそうです。
また、今よく聞かれる"ゲーミフィケーション"(※1)についてのお話がありました。
今、何故ゲーミフィケーションが注目されているのか、そしてメリット、活用方法、事例の紹介。淡々とご説明いただきましたが、すごく分かりやすい!!
そして、ゲーム産業の今後について。
シリアスゲーム、AR、ARGなどの活躍で、今後色んな産業において、ゲーム開発の知識が応用されるとのことでした。楽しく効率よく学べるというのはいいですよね。色んな分野で活用されればいいなと思います。
(※1)ゲーミフィケーション:ゲーム化。マーケティングの手法の一種。ゲームが本来の目的ではないサービスに対し、ゲーム的要素を組み込むことで、ユーザーのモチベーションやロイヤリティなどを高めること。
続いて、九州大学の松隈先生の講演ではシリアスゲームプロジェクトの取り組みの紹介が行われました。
シリアスゲームプロジェクトで開発を行った「樹立(きりつ)の森 リハビリウム」の2011年の報告がありました。「樹立の森 リハビリウム」とは、バランスWiiボードを使ったリハビリのゲームで、椅子の前にバランスWiiボードを置き、立ったり座ったりの運動をすることで樹が成長するというゲームです。福岡にある長尾病院で実際に検証を行ったゲームで、この「樹立の森 リハビリウム」を使った結果、起立運動の回数が増えたとういう報告がありました。また、ランキングの機能をつけたところ更に意欲が上がったという報告もありました。
現在、「リハビリウム2」を開発中とのこと。楽しみです!
そして、有限会社エレメンツの石川淳一氏の観光をテーマにしたシリアスゲーム「福ぶら」の報告がありました。「福ぶら」は以前このブログでも紹介させていただきましたが、普通の観光アプリとは違い、各テーマごとに小説のようなストーリーがあります。そのストーリーに登場する場所を巡るというゲームです。
期間限定のイベントやアイテムを入れる、アンドロイド版の開発など今後の展開も楽しみです。
>>シリアスゲームプロジェクトのウェブサイトはこちら
最後は、「シリアスゲーム産業化の推進に向けて」の下記ゲストの方を迎え、パネルディスカッションが行われました。
【ゲスト】
東京大学 大学院情報学環 特任助教 藤本徹氏
株式会社IEインスティテュート 事業開発室 室長 和田周久氏
株式会社ベネッセコーポレーション デジタル戦略推進部 ディレクター 大森雅之氏
有限会社エレメンツ 取締役社長 石川淳一氏
進行:九州大学 大学院芸術工学院 講師 松隈浩之氏
パネルディスカッションでは、各企業のシリアスゲームの事業の内容や成功した理由を説明いただきました。
一番興味深い話だったのは、ベネッセコーポレーションさんのお話。現在、忙しい中学生の為にニンテンドーDSで勉強できるゲームソフトを数多く販売されていますが、実際に現場にこそ真実があるということでアンケートを取られたり、紙でのテストではなくニンテンドーDSを使ってテストを行い検証したそうです。まだ教育現場などではゲームというと悪いイメージがありますが、今回テストを行った結果、紙でテストを行うよりもニンテンドーDSを使ってテストをした方が正解率が高かったそうです。
今後、ゲームがエンターテインメントの分野だけでなく、もっとこういった実例が出てきて様々な業界でゲーミフィケーションが活用され、辛いことや苦手なことが楽しくなっていくのかなと想像しました。
そして、シンポジウムの後は交流会が行われ、様々な意見交換がされていました。
また、休憩の時間にはシリアスゲームプロジェクトで作った「樹立の森 リハビリウム」の体験や「福ぶら」の試遊もでき、大変大盛況でした!
参加者の方は、興味津々で体験されていましたよ。
今回はここまで!次回もお楽しみに♪
GFF事務局の山口千恵です。
過去、ちえさんぽでは福岡市の取り組みとして、九州大学が委託を受けているシリアスゲームプロジェクトについて紹介してきましたが、今回は東京で開催された「シリアスゲームセミナー シリアスゲーム産業化の推進に向けて」というセミナーに参加してきましたので、ご報告いたします。
【過去のシリアスゲームの取り組みの紹介ブログはこちら】
>2009.7.31 ちえさんぽ:シリアスゲーム制作開発プロジェクトスタート!!
>2009.12.18 ちえさんぽ:シリアスゲーム試遊会に行ってきました!!
>2010.3.25 ちえさんぽ号外編:福岡市・九大シリアスゲームシンポジウムに行ってきました!!
>2010.11.24 ちえさんぽ号外編:「G-STAR2010」に行ってきました!
>2011.4.28 【ちえさんぽ】シリアスゲームプロジェクト:「福ぶら」ついに配信開始!
今回開催されたシリアスゲームセミナーでは、東京大学の特任助教 藤本徹氏による「シリアスゲーム産業の形成と今後の展開」についての講演、そして九州大学 大学院芸術工学研究院 講師の松隈浩之氏と有限会社エレメンツの石川淳一社長より、「産学官連携によるシリアスゲームプロジェクト2011」の報告がありました。
▲東京大学/藤本氏による講演の様子
東京大学の藤本氏の講演では、まずシリアスゲームの発祥、歴史についてご紹介いただきました。シリアスゲームの発祥の地はアメリカで、現在シリアスゲームの分野では軍事や医療を中心として活用されています。また、アメリカを中心に産学官連携で開発される事例が増えているそうです。
また、今よく聞かれる"ゲーミフィケーション"(※1)についてのお話がありました。
今、何故ゲーミフィケーションが注目されているのか、そしてメリット、活用方法、事例の紹介。淡々とご説明いただきましたが、すごく分かりやすい!!
そして、ゲーム産業の今後について。
シリアスゲーム、AR、ARGなどの活躍で、今後色んな産業において、ゲーム開発の知識が応用されるとのことでした。楽しく効率よく学べるというのはいいですよね。色んな分野で活用されればいいなと思います。
(※1)ゲーミフィケーション:ゲーム化。マーケティングの手法の一種。ゲームが本来の目的ではないサービスに対し、ゲーム的要素を組み込むことで、ユーザーのモチベーションやロイヤリティなどを高めること。
▲九州大学/松隈氏の講演の様子
続いて、九州大学の松隈先生の講演ではシリアスゲームプロジェクトの取り組みの紹介が行われました。
シリアスゲームプロジェクトで開発を行った「樹立(きりつ)の森 リハビリウム」の2011年の報告がありました。「樹立の森 リハビリウム」とは、バランスWiiボードを使ったリハビリのゲームで、椅子の前にバランスWiiボードを置き、立ったり座ったりの運動をすることで樹が成長するというゲームです。福岡にある長尾病院で実際に検証を行ったゲームで、この「樹立の森 リハビリウム」を使った結果、起立運動の回数が増えたとういう報告がありました。また、ランキングの機能をつけたところ更に意欲が上がったという報告もありました。
現在、「リハビリウム2」を開発中とのこと。楽しみです!
そして、有限会社エレメンツの石川淳一氏の観光をテーマにしたシリアスゲーム「福ぶら」の報告がありました。「福ぶら」は以前このブログでも紹介させていただきましたが、普通の観光アプリとは違い、各テーマごとに小説のようなストーリーがあります。そのストーリーに登場する場所を巡るというゲームです。
期間限定のイベントやアイテムを入れる、アンドロイド版の開発など今後の展開も楽しみです。
▲有限会社エレメンツ/石川氏の講演の様子
>>シリアスゲームプロジェクトのウェブサイトはこちら
最後は、「シリアスゲーム産業化の推進に向けて」の下記ゲストの方を迎え、パネルディスカッションが行われました。
【ゲスト】
東京大学 大学院情報学環 特任助教 藤本徹氏
株式会社IEインスティテュート 事業開発室 室長 和田周久氏
株式会社ベネッセコーポレーション デジタル戦略推進部 ディレクター 大森雅之氏
有限会社エレメンツ 取締役社長 石川淳一氏
進行:九州大学 大学院芸術工学院 講師 松隈浩之氏
パネルディスカッションでは、各企業のシリアスゲームの事業の内容や成功した理由を説明いただきました。
一番興味深い話だったのは、ベネッセコーポレーションさんのお話。現在、忙しい中学生の為にニンテンドーDSで勉強できるゲームソフトを数多く販売されていますが、実際に現場にこそ真実があるということでアンケートを取られたり、紙でのテストではなくニンテンドーDSを使ってテストを行い検証したそうです。まだ教育現場などではゲームというと悪いイメージがありますが、今回テストを行った結果、紙でテストを行うよりもニンテンドーDSを使ってテストをした方が正解率が高かったそうです。
今後、ゲームがエンターテインメントの分野だけでなく、もっとこういった実例が出てきて様々な業界でゲーミフィケーションが活用され、辛いことや苦手なことが楽しくなっていくのかなと想像しました。
そして、シンポジウムの後は交流会が行われ、様々な意見交換がされていました。
また、休憩の時間にはシリアスゲームプロジェクトで作った「樹立の森 リハビリウム」の体験や「福ぶら」の試遊もでき、大変大盛況でした!
参加者の方は、興味津々で体験されていましたよ。
▲「福ぶら」の試遊の様子
▲「樹立の森 リハビリウム」の試遊の様子
今回はここまで!次回もお楽しみに♪