株式会社ガンバリオン様にて、アーティストコースの1dayインターンシップに参加させていただきました、西日本工業大学 デザイン学部 情報デザイン学科 3年生の新開です。
FUKUOKAゲームインターンシップの開催を知ったのは、大学からの紹介がきっかけです。参加に至った理由は、私は生まれて以来ずっと福岡で育ち、そのため就活にあたっての指針のひとつに「勤務地の選択肢に福岡県(福岡市内)がある企業」というものがあったためです。また、希望職種としてデザイナーを志望していたため、業界に関し理解を深めたいと考えました。
2022年度はオンラインでの開催でした。オフィスなどを直接拝見させて頂くことが叶わなかったのは残念でしたが、住んでいる場所に関わらず「どこからでも参加できる」というのは非常に大きなメリットであると感じました。実際に、他の参加者様も県内に限らず、全国各地の様々な地域にお住まいで、他県の学生さんの価値観や就活の方針に関しお話を伺うことができたのは大変新鮮でした。
1日全体のスケジュールは、会社・業界に関しての説明を伺ったのちに、チームビルディング、課題制作、発表、講評という流れです。
今回は「仕様書及びオーダーに沿ってキャラクターのデザインを行う」という課題に、チームで取り組む形式でした。
各チームにメンターさんがついて頂き、時々助言を頂きながら、まずは方向性やキャラクターに持たせる属性に関しディスカッションを行いました。そして担当を割り振ったのち、個々で2Dイラストを制作しました。チーム内にはUIデザインや3DCG制作を志望している方もいらっしゃったので、表現にあたり得手不得手はどうしてもあったかとは思います。しかし、チームで同じ世界観を共有するにあたって、メンバーそれぞれが積極的に自身の考えを言語化して擦り合わせ、話し合いを回すというのは志望分野問わず各々にとって非常に良い経験となったと思います。
また、制作そのものに掛けられる時間が約三時間と少々シビアで、テーマ決めから提出に至るまで全てを時間内で終わらせないといけない、というのは難しさを感じた点でした。そのほかにも、話し合いに時間を割きすぎては手元が間に合いませんし、かといって意思疎通をおろそかにしてはデザインの必要条件を満たすこと自体がままなりません。加えて、普段個人的に行う制作であれば、自身の納得がいくまで、好きなだけ時間をかけることができます。そういった部分に制限がある中で情報の取捨選択をいかにして行うかなどは、メンバー全員頭を悩ませていた印象でした。
しかし、ゲーム開発においては様々な立場の方が関わり、厳密な工期が存在するという点で考えれば、これを当然としてこなしている現場の方がいるということです。自身の今後の課題を見つけるきっかけになりました。
講評では、それぞれ専門も役職も様々な社員さんに担当していただき、多様な視点からフィードバックをいただくことができました。
今回はキャラクターをデザインするという内容でしたが、それをモデルに起こし動きをつける所まで想定してデザインすることで、よりキャラクターの特徴を引き立たせることができるというお話が大変印象に残っています。装飾や個人の絵柄だけでひとえにキャラクターの魅力が決まるわけではありませんが、「その先」を見据えることで今以上に自分の仕事を輝かせることができる、というのは、私一人で机に向かってうんうんと唸っているだけでは決して辿り着かない視点でした。
1日を通し、非常に実のある体験を積ませて頂くことができました。
学内など、身の回りにはゲーム業界に関心を示す方が少ないということもあり、業界を志す他の学生さんの生の意見を伺うことが出来たのは非常に新鮮でした。また、社員さん同士の仲の良さや会社としての雰囲気を感じることができました。
そして、これはインターンそのものの内容とは直接関係がないのですが、私は今回応募にあたり、初めてポートフォリオを作成しました。提出したデータを今また見返してみると、決してそれとは言えないような非常に拙い出来のものだったのですが、時間をかけて改善が行える早期のタイミングで一度作ってみる経験を経たことで、自分の作品傾向や弱みを客観視でき、今後に対しての心構えができました。
最後に、機会を与えてくださったFUKUOKAゲームインターンシップ関係者の皆様、および株式会社ガンバリオン様、この度は大変ありがとうございました。
今回の貴重な経験を活かし、今後も精進していきます。