みなさんこんにちは!ゲームデザイナー志望の津田祐子です。
このブログを書いている時点で、インターンシップも半分終わり、本格的なゲームの制作も進んでいます。
今回はゲームデザイナーの一番大事な仕事、「企画書づくり」と「スケジュール管理」についてお伝えしたいと思います。
■企画書づくり
ゲームの内容が決定したら、まずしなければならないことは企画書づくりです。
前回でも少し触れましたが、企画書とは「そのゲームがどういうものか伝える書類」です。
ゲームに限らず、企画書で「伝える」ために押さえなければならないのは、
「誰に向けて、何のためにつくるのか」ということです。
通常のゲーム制作において、企画書を見る人というのは、実際にゲームをつくるかどうかを判断し、
制作にGOを出す人です。
殆どの場合、自分より上の立場の人で、「忙しくて時間がない」という人ばかりです。
これは、ゲーム会社に応募作品として送る場合の企画書も同じです。
ということは、前回お見せしたような文字だらけの企画書では、たとえ内容が良かったとしても、
実際はほとんど読んでもらえない可能性が高いのです。
そこで必要になってくるのが「イラスト」です。
イラストは文字の何倍もの情報を詰め込めることができます...またその扱いが難しいのですが。
3時間後...。
「絵を使った企画書って何?そもそもどうすればいいんだ!!」
とかなり自暴自棄気味になってきました。完全に行き詰ってしまっています。
そこで、サイバーコネクトツーデザイン室のチーフの方に添削していただきました。
普段は、CC2STOREというCC2のオンラインショップで販売されている書籍・キャラクターグッズや、
ゲームや会社のロゴなど、様々な制作を担当されていますが、それだけではなく、プロから企画書デザインの添削を
お願いされているというデザインのプロです。
そんな方に直接会い、自分の作品を見てもらうという機会があるというのもこのインターンシップの魅力的なところです。
お願いして終業後に時間をとってもらい、見ていただきました。
上の内容について
・同じような見た目で同じようなことを説明している
・まず伝えないといけないのはゲームの目的で、今のは手段しか載っていない
というアドバイスをいただいたので、これを元に修正していった結果このようになりました。
『before』の画像を見てください。
2ページにわたって同じような説明が繰り返されています。
ひとつにまとめてみて初めて、必要だと思っていた手順が実は必要ないということが見えてきます。
このようにアドバイスのおかげで、企画書を作った私自身も頭の中のもやもやがさっぱりなくなり、
魅せなければならない一番重要な部分を把握できました。
この企画書作りで学んだことは、
「最高のパフォーマンスをするためには、ひとりで考えず、
周りの人やそれを一番得意とする人に助けてもらうことが大事」
ということです。
もちろんひとりで考えて試行錯誤することは自身の成長のためには必要です。
しかしゲームをつくるということは他の職種の人と一緒に働くということ。
事実、考えた時間(コスト)とその結果できた企画書(パフォーマンス)は、私とプロでは比較にもならないくらい
違うのです。
早いうちに助けを求められればその後の成長も全く変わったものになる上に、精神衛生上も問題なく過ごせます。
これは小さなことですが重要なことです。
■α版とは
なんとか企画の詳細が決定すると、まずはα版の完成を目指します。
α版とはゲームの基本的な要素が入った状態のことです。
基本的な要素とは何か、それはズバリ、「そのゲームの面白さのポイント」です。
このゲームの面白さとは、「敵をドアでやりすごし、利用すること」です。
これを表現するために必要になる素材は、まず、プレイヤーキャラクターとその基本アクションが挙げられます。
この場合はドアを押したり引いたりする動作ですね。
そして最低限の敵キャラクターと、その敵を利用して進むためのギミックです。
回復ポイントや必殺技はその基本となる部分からのバリエーションであり、この時点では必要ではありません。
逆に、これだけでいいとも言えるのですが...
実はその肝心のα版、インターンシップが半分終了した現時点で、まだ完成していないのです。
実際にできる作業量を見誤り、このままでは期限までにできないという状態になってしまったのです。
さらに、α版で作業が終わるわけではありません。
その後には「バグが残っているけども、ゲーム部分は全て完成している」β版と呼ばれる状態にする必要もあります。
今のスケジュールの遅れはそのままその後に響いてくるのです。
■スケジュール
私たちのスケジュールは現在このようになっています。
完成の締切りは待ってはくれません。
遅れが出ると他の部分を修正しなければならないのです。
それは、期間内にゲームが完成できないという最悪の事態を引き起こす可能性も十分にあります。
ところで、私は普段の生活で妥協するということが多いです。
時間がない、調子が悪い、明日やろう!
こんな風にさまざまな理由をつけてやらないということ、みなさんにも覚えはありませんか?
当たり前のことですが、学生とプロの違いはここにあると思います。
私もこのインターンシップで思い知りました。
現在このブログを書いている時点では、まだスケジュールは遅れたままです。
これからどうするのか決めるのもゲームデザイナーの仕事、今回は理由をつけずに現実に向き合います。
今回は少し重い話になってしまいましたが、もちろんゲームデザイナーの仕事はこれだけではありません。
ゲームをデザインするという、名前のままの楽しい仕事もあります。
これについては、もう一人のゲームデザイナー前田さんのブログを見てください。
私の方は、次回は明るく、インターンシップの楽しい風景も、そして遅れていたα版制作のその後がどうなったかも
お伝えしたいと思います。
...お楽しみに!
■サイバーコネクトツーのウェブサイトはこちら
>>【2013春】サイバーコネクトツー:プランナーコース 津田祐子さん (1)
>>【2013春】サイバーコネクトツー:プランナーコース 津田祐子さん (3)
>>【2013春】サイバーコネクトツー:プランナーコース 津田祐子さん(最終)
このブログを書いている時点で、インターンシップも半分終わり、本格的なゲームの制作も進んでいます。
今回はゲームデザイナーの一番大事な仕事、「企画書づくり」と「スケジュール管理」についてお伝えしたいと思います。
■企画書づくり
ゲームの内容が決定したら、まずしなければならないことは企画書づくりです。
前回でも少し触れましたが、企画書とは「そのゲームがどういうものか伝える書類」です。
ゲームに限らず、企画書で「伝える」ために押さえなければならないのは、
「誰に向けて、何のためにつくるのか」ということです。
通常のゲーム制作において、企画書を見る人というのは、実際にゲームをつくるかどうかを判断し、
制作にGOを出す人です。
殆どの場合、自分より上の立場の人で、「忙しくて時間がない」という人ばかりです。
これは、ゲーム会社に応募作品として送る場合の企画書も同じです。
ということは、前回お見せしたような文字だらけの企画書では、たとえ内容が良かったとしても、
実際はほとんど読んでもらえない可能性が高いのです。
そこで必要になってくるのが「イラスト」です。
イラストは文字の何倍もの情報を詰め込めることができます...またその扱いが難しいのですが。
▲慣れない企画書と格闘中...
3時間後...。
「絵を使った企画書って何?そもそもどうすればいいんだ!!」
とかなり自暴自棄気味になってきました。完全に行き詰ってしまっています。
そこで、サイバーコネクトツーデザイン室のチーフの方に添削していただきました。
普段は、CC2STOREというCC2のオンラインショップで販売されている書籍・キャラクターグッズや、
ゲームや会社のロゴなど、様々な制作を担当されていますが、それだけではなく、プロから企画書デザインの添削を
お願いされているというデザインのプロです。
そんな方に直接会い、自分の作品を見てもらうという機会があるというのもこのインターンシップの魅力的なところです。
お願いして終業後に時間をとってもらい、見ていただきました。
▲修正前の企画書の一部です
上の内容について
・同じような見た目で同じようなことを説明している
・まず伝えないといけないのはゲームの目的で、今のは手段しか載っていない
というアドバイスをいただいたので、これを元に修正していった結果このようになりました。
▲一枚に統合しました
『before』の画像を見てください。
2ページにわたって同じような説明が繰り返されています。
ひとつにまとめてみて初めて、必要だと思っていた手順が実は必要ないということが見えてきます。
このようにアドバイスのおかげで、企画書を作った私自身も頭の中のもやもやがさっぱりなくなり、
魅せなければならない一番重要な部分を把握できました。
この企画書作りで学んだことは、
「最高のパフォーマンスをするためには、ひとりで考えず、
周りの人やそれを一番得意とする人に助けてもらうことが大事」
ということです。
もちろんひとりで考えて試行錯誤することは自身の成長のためには必要です。
しかしゲームをつくるということは他の職種の人と一緒に働くということ。
事実、考えた時間(コスト)とその結果できた企画書(パフォーマンス)は、私とプロでは比較にもならないくらい
違うのです。
早いうちに助けを求められればその後の成長も全く変わったものになる上に、精神衛生上も問題なく過ごせます。
これは小さなことですが重要なことです。
■α版とは
なんとか企画の詳細が決定すると、まずはα版の完成を目指します。
α版とはゲームの基本的な要素が入った状態のことです。
基本的な要素とは何か、それはズバリ、「そのゲームの面白さのポイント」です。
このゲームの面白さとは、「敵をドアでやりすごし、利用すること」です。
これを表現するために必要になる素材は、まず、プレイヤーキャラクターとその基本アクションが挙げられます。
この場合はドアを押したり引いたりする動作ですね。
そして最低限の敵キャラクターと、その敵を利用して進むためのギミックです。
回復ポイントや必殺技はその基本となる部分からのバリエーションであり、この時点では必要ではありません。
逆に、これだけでいいとも言えるのですが...
実はその肝心のα版、インターンシップが半分終了した現時点で、まだ完成していないのです。
実際にできる作業量を見誤り、このままでは期限までにできないという状態になってしまったのです。
▲現在はこんな感じ...です
さらに、α版で作業が終わるわけではありません。
その後には「バグが残っているけども、ゲーム部分は全て完成している」β版と呼ばれる状態にする必要もあります。
今のスケジュールの遅れはそのままその後に響いてくるのです。
■スケジュール
私たちのスケジュールは現在このようになっています。
▲見るたびに複雑な気分になります
完成の締切りは待ってはくれません。
遅れが出ると他の部分を修正しなければならないのです。
それは、期間内にゲームが完成できないという最悪の事態を引き起こす可能性も十分にあります。
ところで、私は普段の生活で妥協するということが多いです。
時間がない、調子が悪い、明日やろう!
こんな風にさまざまな理由をつけてやらないということ、みなさんにも覚えはありませんか?
当たり前のことですが、学生とプロの違いはここにあると思います。
私もこのインターンシップで思い知りました。
現在このブログを書いている時点では、まだスケジュールは遅れたままです。
これからどうするのか決めるのもゲームデザイナーの仕事、今回は理由をつけずに現実に向き合います。
今回は少し重い話になってしまいましたが、もちろんゲームデザイナーの仕事はこれだけではありません。
ゲームをデザインするという、名前のままの楽しい仕事もあります。
これについては、もう一人のゲームデザイナー前田さんのブログを見てください。
私の方は、次回は明るく、インターンシップの楽しい風景も、そして遅れていたα版制作のその後がどうなったかも
お伝えしたいと思います。
...お楽しみに!
■サイバーコネクトツーのウェブサイトはこちら
>>【2013春】サイバーコネクトツー:プランナーコース 津田祐子さん (1)
>>【2013春】サイバーコネクトツー:プランナーコース 津田祐子さん (3)
>>【2013春】サイバーコネクトツー:プランナーコース 津田祐子さん(最終)