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FUKUOKAゲームインターンシップBLOG

世界、そして、未来を見据える人たちが、福岡にいます。

GFF加盟企業をはじめとする福岡のゲーム企業の現場に入ってその仕事を体験する、ゲームインターンシップ制度。
ゲーム制作の厳しさ、楽しさを学んで、ゲームクリエイターになるきっかけをつかむ体験をブログ形式で報告します。

【2012夏】サイバーコネクトツー/プランナーコース 菊岡梨恵さん(最終)

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こんにちは!ゲームデザイナー志望の菊岡梨恵です。
私のブログの回も、いよいよ最終回の第4回目となりました!

ほぼ1ヶ月、毎日通った、ここサイバーコネクトツーの研修室とももうすぐお別れかと思うと寂しいです。

しかし!
しんみりするのもこの辺りまでにして、早速、本編に入りたいと思います!


■β版提出
前回のブログでは、α版提出までの流れまでご説明しました。
あれから、ゲームの内容もかなり充実してきて、当初イメージしていたゲームに
やっと近づいてきたといったところです。

しかし、いくら毎日スケジュールをつけていっても、社員の方にスケジュール表の作り方、
効率のいい方法を教えていただいても、日に日に作業がどんどんおしていくという日々が続きました。

ですが、締切りの日にちは延びない訳で、こうなってしまった以上はなんとかしてβ版を完成させるしかありません!

つまり、仕様の取捨選択です。

ゲームの内容の中で必要な優先順位を決め、削れるものは削り、変更可能な仕様は変更し、
ゲームの操作性・爽快感を損なわずに、期日に間に合わせるのです。

α版提出以降、今日に至るまで、朝と就業時間後に、皆でどの項目を優先させ、どこを削るか、
毎日会議の時間を設け、コミュニケーションをとってきました。
その甲斐あってか、α版に比べ、β版は、見違えるほど内容が濃いゲームとなりました!


■ブラッシュアップ
さて、断腸の思いでゲームの仕様の取捨選択をおこない8月31日の、β版提出が過ぎ去ったわけですが、
言うなればここからが山場となる『ブラッシュアップ』の期間に突入しています。
(このブログを書いている今現在は9月5日となっています。)

※ブラッシュアップとは・・・β版以降に行う作業のことを指し、
                 主にバグ取り・操作感の調整など、
                 製品化に向けての品質向上にあてる期間のことをさします。

ここでも、私たち3人はさまざまな壁にブチあたりました。
  ・ルールがわかりづらい
  ・ボスがあんまりハラハラしない
  ・今回の売りである『天地反転』の操作による特性があまり出ていない
  ・テンポは悪くないが淡白
  ・アイテム取得時に達成感があまりないので、アイテムを取ろうと言う気が起きない
などなど、これ以上にもいっぱいあったのですが、ここには書ききれない量になってしまいそうなのでやめておきます。

多数の社員の方に実際にβ版をプレイしていただき、こういったご指摘をたくさんいただくことができました!

普段、ゲームの専門学校に通う私にとっては、自分がつくったゲームに、業界で働いている現役の方から
直接ご意見をいただけるなんて、またとない経験です!
大変勉強になります!!

ですが、いただいた意見すべてを反映させたいのはやまやまですが、残り期間1週間では
ちょっと無理な話になります。

ここで、またしても優先度会議が開かれます。

プログラマー・デザイナー・アーティスト三者とも、どうすれば一番負担の軽い方法で、
かつプレイする側も納得できるのか・・・といったことを模索し、その場での最善策を取っていきます。

実際に改善されたゲーム画面の一例がこちら。

FGI2012夏_菊岡氏4[2].jpg
画像で見ても変化がお分かりいただけるかと思います。
実際自分でレベルデザイン(ゲームステージの設計や難易度など)の調整を行う中で、足場のブロックひとつとっても、
置き位置をすこしかえるだけでがらりと遊び方が変わってしまうので、配置に頭を悩ませました。

ですが、レベルデザインもゲームデザイナーの大事な仕事です!

レベルデザインに関しては全く経験がなく、一から手探りでの作業となりましたが、レベルデザインを
主に担当されている社員の方にお話を伺い、参考になるご指摘などをいっぱいいただくことができました。

その中で一番印象に残った言葉が
「いかにプレイヤー楽しませつつ、ゲーム序盤でゲームのルールを覚えてもらうか」ということでした。

ルール説明ひとつとっても『お客さまを楽しませる』というサービス精神の重要性を改めて認識しました。

ちょっとずつですが、このゲームづくりという根本の考え方に関しても、成長できたのではないかと思います。

それは、
  ・コミュニケーションの重要性
  ・『自分の好み』ではなく『プレイする側の納得度』でゲームをつくること
  ・細かな仕様ひとつとっても、相手を納得させる理論をもつこと

私の通う専門学校でも、ゲームを解説した本でも、同じようなことはもちろん言っていますし、描かれていることでしょう。

しかし、実際のゲームつくりの現場に入らせていただいて、このことを本当の意味で理解するのは全然違いました。
まさに『百聞は一見にしかず』を体感したわけです。


■企画書について

また、企画書を書く上でも、社員の方のお話・ご指導は大変勉強になりました。
※企画書の意味についてご不明な方は菊岡のブログ第2回目をご参照ください。

下の画像が、改善前の企画書の一例です。

FGI2012夏_菊岡氏4.jpg
社員の方に
  ・和風のゲームなので、巻物風というのはわかるが、その所為で視線の流れが悪い。
  (左から右によんだり(視線①)、上から下によんだり(視線②)と忙しい)
  ・画像が小さいので伝えたいことがよくわからない
  ・下の3行が『押したい情報』のはずなのに、全然目に入ってこない
  ・文章量が多い
以上のようなご指摘をいただき、改善し、下記のようになりました。

FGI2012夏_菊岡氏4[1].jpg
  ・視線の流れをすべて右から左に向けるようにする
  ・見せたい部分の画像を大きく切り取る。
  ・文章を減らし、その分画像のあいたスペースに注釈を入れる。

どうでしょう?
自分では、だいぶ見やすくなったのではないかと思います。


■FUKUOKAゲームインターンシップを通して

上記でも述べた通り、早いもので、このインターンシップも終わろうとしています。

ですが、1ヶ月という短い期間の中で、身についたものはとても多かったと自負しています!

それはやはり、実際のゲーム業界の現場で、ゲームをつくっている方々にご指導いただきつつ、ゲーム制作に全力を注げたからだと思います。

3人という少ない人数、1ヶ月という短い開発期間でのゲームづくりとなりましたが、技術的・精神的に成長した部分は
とても大きいと思います!

社員の方の企画書を拝見させていただいて、盛大に落ち込んだり、本当にゲームを完成させることが出来るのか
不安になって焦ったり、ゲームの中で、キャラクターが動いているのを見て、テンションがあがったり、
本当に様々なことがありました。

どれもすべて、この『FUKUOKAゲームインターンシップ』に参加できたからこそ、経験できた、貴重な財産です。

このブログを見て、ゲーム業界に興味が湧いた人、インターンシップに参加したいと考えている人がいてくだされば
大変嬉しいです。

私自身も、未来のゲームデザイナーを目指し、もっともっと勉強していこうと思います。

ゲームクリエイターを目指すそこのあなた、頑張りましょう、共に。

では、ここまでお付き合いくださった皆様、大変ありがとうございました。


>>【2012夏】サイバーコネクトツー/プランナーコース 菊岡梨恵さん(1)

>>【2012夏】サイバーコネクトツー/プランナーコース 菊岡梨恵さん(2)

>>【2012夏】サイバーコネクトツー/プランナーコース 菊岡梨恵さん(3)


>>サイバーコネクトツーのウェブサイトはこちら

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