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FUKUOKAゲームインターンシップBLOG

世界、そして、未来を見据える人たちが、福岡にいます。

GFF加盟企業をはじめとする福岡のゲーム企業の現場に入ってその仕事を体験する、ゲームインターンシップ制度。
ゲーム制作の厳しさ、楽しさを学んで、ゲームクリエイターになるきっかけをつかむ体験をブログ形式で報告します。

【2022年夏】もくじ

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FUKUOKAゲームインターンシップのプログラマーコースに5日間参加させていただきました、ASO専門学校ゲーム専攻科3年の梶原尚人です。

今回のインターンシップでは事前に提出していた作品の仕様変更やリファクタリング、追加仕様の実装を行いました。

実際どのように作業が進んでいったのか、このインターンシップを通してどのような経験を得られたかというのを書き記そうと思います。

・8月22日

インターン初日はプログラムのリファクタリングを行いました。
以外に軽視しがちな部分ですが、リファクタリングを行わないと新規仕様を追加する際に設計が複雑になり作業工程が増えてしまいます。

今回使用した作品はアクションゲームだったので特にステージ構成のリファクタリングには力を入れました。
しかし、他の箇所の修正もあったためこの日で全ての項目をリファクタリングすることができなかったので残りは次の日に持ち越して1日目は終了しました。

・8月23日

8月23日から25日の3日間は仕様の追加を主に作業しました。
この日は前日持ち越していたリファクタリングの作業から始めました。自身では解決できない内容もアドバイスや解決策を提示してもらえるので午前中のうちにリファクタリング作業は終えることができました。

後半は仕様追加の項目としてステージ追加を行いました。
これまでのステージと違い特殊なルール、仕様を使用したステージの実装なので通常なら作業量の多いものです。
しかし、リファクタリング作業にて予め実装しやすいようにしていたのでかなり楽に実装することができました。

・8月24日

この日は前日から作業していたステージ追加実装の残りを作業しました。
まず結論から言うとこの日で全ての項目を終えることはできませんでした。
本来ならステージ追加の他にも、敵オブジェクトの追加も行わなければいけなかったので時間的にかなり押している状況でした。
今回実装時の仕様で苦戦したことより、仕様を追加したことによって今まで正常動作していた箇所でのエラーやバグが多く出たことがスケジュールを押した原因だと思います。

こういう不測の事態を防ぐためにもリファクタリング等でコードを整理しておくことは大事だと改めて学びました。

・8月25日

この日は仕様追加の最終日であり、残りの項目の実装を急ぐ形となりました。

午前中にはステージ仕様追加作業はすべて終了しましたが、敵オブジェクトの実装を残りの時間で行わなければいけませんでした。
ステージについてはリファクタリングを行っていたため量産する設計は楽だったのですが、オブジェクトに関しては量産体制が整っていなかったので最終的にすべての項目の実装には至ることができませんでした。

全体的に改善点や課題が多く残る結果にはなりましたが、限られた時間の中で全力で取り組むことはできたし実装方法や設計部分のアドバイスやフィードバックは多く頂くことができたので今後のゲーム制作に十分に生かしていこうと思いました。

・8月26日
最終日は今まで作業した内容を含めた全体のデバッグ作業を行いました。
普段ゲーム制作をしている中でデバッグ作業の時間というのを設けたことが無かったのでかなり新鮮な経験をしました。

個人制作ならまだしも、チームでの作業なら不具合報告や修正、確認等のチェックリストはかなり重要になってくる作業だと認識することができました。
このブログを書いている現在、チーム制作を行っている最中なのですが、制作作業だけでなくデバック期間をしっかり設けて、エラーやバグを無くすとともに、より完成度の高いゲームを目指していこうと思いました。

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皆さんこんにちは、永利美郷と申します。

幼い頃からの憧れを果たすためFUKUOKAゲームインターンシップに参加し、この度、システムソフト・ベータ様のインターンシップに参加させていただけました!
この機会をチャンスに活かせるよう頑張りたいと思います。

私が受けたのはデバックプレイヤーコースです。
デバックプレイヤーコースとは、発売前の製品をテストプレイしその際に生じているバグや不具合などを探すだけでなく、製品全体のデザインや内容などを隅々までチェックするお仕事を疑似体験できるコースです。
長いので略した言葉が「デバッカー」といいます。
このデバッカーにはPCとのにらめっこが長時間できる集中力,社員同士で会話する際のコミュニケーション能力,そして報告の際に発揮される文章力が求められるそうです。

さぁ、緊張と好奇心がせめぎあうなか、インターンシップ初日に行ったのは内容の把握でした。
今回は既存製品の体験版を用いて作業を行います。
担当の方とのメールのやり取りで事前にいただいたマニュアルを参考に、ゲームがきちんと機能しているかをひたすらチェックする作業なのですが......

その数が多い!!
マニュアルの目次をパッと見ただけでも本当に2日で終われるのか怪しいくらいの量でした。
実をいうと私は大戦略シリーズに触れたのがこのインターンシップに参加して初めてだったので、プレイの腕前面はあまり自信がありませんでした。

二日目は初日の続きの作業を行いました。
漏れのないように見て回らなければならないので、根気強く作業を続けられる強靭な集中力がとても大切なのだと再確認しました。

三日目は前の2日間とは違う、配布されたチェックリストを用いての作業です。
これがまた......多い...。
初日よりも圧倒的に多くなったチェック数、そして作業に奔走する私を置き去りに過ぎゆく時間。
一度ゾーンに入れば最後、気付けば余裕で数時間が経ったときもありました。

四日目。今日でチェックリストを終えれば明日は挨拶のみでのインターンシップ終了となります。......が!
どうやら昨日の私はゾーンに深く入りすぎてしまったようです。
昨日と今日の2日かけて行うチェックリストを、昨日のうちに全て終わらせてしまっていました。
これには先方も驚きでいっぱいだったことでしょう。私もです。
急遽用意していただいた新しい作業をこなしていきました。

インターンシップの期間は5日間。
前の2日間で内容を理解し、真ん中の2日間でいただいたリストを用いてのチェック作業をし、最後の1日は予備のための調整日という構成でした。
オンラインのため自分のペースで作業を行えるので、過度に緊張することもなく安心して作業に取り組むことができました。
期間中の連絡はメールで行っていたので直接お会いすることが叶わなかったのは残念でしたが、ゲーム業界を将来の夢として目指す私にはこのインターンシップは良い経験と刺激になりました。
このインターンシップが終わっても、またお会いできる日がくればいいなと感じております。

システムソフト・ベータ様、この度はインターンシップに参加させていただき本当にありがとうございました。

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こんにちは、システムソフト・ベータ様のデバッグコースでインターンシップに参加させていただきました。ゲームプログラマ志望の山田将大です。

今回のインターンシップでは『大戦略WIN II 体験版』を使った疑似デバッグ作業を4日間に渡り作業を行ってきました。

私は、プログラマ志望ではありますがデバッグに関する知識もプログラマとしてはあった方が良いと思いましたので今回はデバッグコースで参加をさせていただきました。

今回はこの4日間のインターンシップでの様子をお届けしようと思います。

・1日目

この日はまずどのようなゲームなのかを把握するために実際にマニュアルを通して操作を行っていました。
マニュアル通りに操作をしていく作業はひとつひとつ確認していくため時間のかかる作業でした。黙々と作業を行っていくことで慣れていきこの日である程度の操作方法に関しては把握することができました。

・2日目

この日は前日と同じようにゲームの操作を把握するための作業を行いました。
前日である程度把握した操作を駆使してひたすらコンピュータとの対戦を行い続けました。ときどきマニュアルを見返しながらやっていくことでより操作方法の把握をすることができました。

・3日目

この日からは実際にデバッグ作業を行い始めました。
チェックリストをもとにひとつひとつ操作をしていき正常かどうかなどを確認していきました。その項目が操作マニュアルよりも多く、デバッグ作業が如何に大変かということを感じました。ですが、チェック項目の確認作業でチェックリストに確認完了のチェックをつけていくことでちょっとした達成感が得られました。

・4日目

この日もデバッグ作業の続きを行いました。
作業をやっていく上で似たようなチェック項目が時々見受けられました。そのようなチェック項目は、繰り返しているうちにチェックリストから確認をすることなく自分で先に確認をするようになっていました。
そして無事にこの日にチェックリストの確認を終えることができました。

本来であれば5日目も予定されていましたがチェックリストの確認が早く終わったので5日目は挨拶という形で終了しました。

今回のインターンシップはオンラインといった形式で行っていたため連絡のやりとりなどはメールで行っていました。わからないところなどはときどき質問をしましたが、直接でのやりとりと比べるとどうしても口数が少なくなってしまったので自分自身もあまり良くなかったなと、反省しました。ですが、私は企業様とのメールのやりとりの経験はなかったので良い機会でした。

またゲームプログラマを目指している身の私としても実際にゲーム関係の仕事というものがどんなものなのかを知り、経験することができたので参加できて良かったです。

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こんにちは。FUKUOKAゲームインターンシップにデザイナーコースで参加した丸山瑞月です。私はこれまで2Dデザインを独学と大学などのカリキュラムで学んできました。

インターンシップでは、株式会社システムソフト・ベータ様にて2Dデザインのワークフローの体験ができることとなり、10日間で合計3点の2Dイラストを作成しました。
ゲームインターンシップブログではこの内容について紹介したいと思います。

2Dイラストの制作は、
【アイテム】ラフ→チェック→清書→チェック→完成
【キャラ】ラフ→チェック→線画→チェック→着彩→チェック→完成
の流れで行います。

チェックアップでは、担当の方から想像以上にしっかりとした赤入れや複数回の指示をいただき、ここまでしてくださるとは思っていなかったので本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。

1日目~2日目

アイテムイラストの作成です。この日は厚塗りで宝箱を描きました。
まず、指示書を見て絵柄・塗り方などを合わせながらデザインを考えていきます。
デザインは世界観に合わせていれば自由だったため、私は指示書に載っていたイラストの装飾から発想し考えました。
仕上げを調整すると輝くようなイラストに見違えて良くなります。
このイラストでは遠近感とライティングの調節、質感の重要性などを学びました。

3日目~8日目

次に、キャライラストを制作しました。
キャライラストでは女の子の顔をかわいくする・身体や服のサイズ感の修正を特に深く修正しました。
さらに武器を持ったイラストだったため、自然な武器の持ち方や武器の傾きの調整など現実的に正しいイラストに修正していきました。
キャライラストは絵柄に合わせた自然なポージングを描くのが難しかったですが、担当の方が何度も修正指示を考えて下さりとてもかわいいイラストに仕上げることができました!
また、最も絵柄に合わせるということが顕著に出やすいので、絵柄合わせの方法について学びました。

8日目~最終日

最後に、少し早く作業が終わったため追加でアイテムイラストを制作できることになり、剣と盾を描きました!
こちらもデザインを考え、絵柄に合わせて描きました。
このイラストでは、エンボスの追加・見栄えがするアイテム作りについて学びました。
剣と盾はゲームらしいモチーフなのでゲームイラストらしさを感じられました。

自分の制作物は自分では違和感やより良く見せるための修正方法が分かりづらい時もあります。
今回、現場で活躍する方の的確な指摘で何度も赤入れしていただいたので、具体的な改善方法が驚くほどはやく分かりました。ちょっとした部分でも修正前のイラストと比べると本当に良くなっていて感動です。
最終的にはどのイラストも満足いくクオリティの作品が制作できたと思います!

オンラインでの開催だったので遠方に住む私も気軽に参加できましたが、現地での開催だとまた違った体験になるのだと思います。
しかしオンラインでも時間があっという間に感じられるくらいの迅速さと丁寧に対応していただいて、とても充実していました。

10日間とはいえ今までさらに短期のインターンシップにしか参加できなかった私にはとても楽しく、やはり一週間を超える日数だと体験できることも多くレベルアップにつながりました。体験する前は日数を多く感じていましたが、本当にすぐ終わってしましました。
今回のインターンシップで実作業に近い制作を体験できたことで、仕事としてゲーム業界に関わりたいという気持ちが一層強まりました。
この期間で学んだことは本当に多かったです。
見つかった課題を改善していきながらこれからも能力を高め、ゲーム業界で働けるよう努力を重ねていきます。

お忙しい中貴重な機会をくださったシステムソフト・ベータの皆様、本当にありがとうございました!

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今回FUKUOKAゲームインターンシップに参加させていただいた、専門学校日本デザイナー学院九州校の今村夏樹です。私は幼いころからイラストを描くのが好きで、高校生の頃に本格的に将来の仕事に就きたいと思うようになり、2Dデザイナーを目指して精進しております。

今回インターンシップに参加しようと思ったきっかけは、学校からFUKUOKAゲームインターンシップの案内が届きGFF加盟企業のホームページなどを拝見する中で、特に興味を持ったシステムソフト・ベータ様の実際の業務内容を体験してみたかったためです。

今回のインターンシップでは主に2Dキャラクターイラストと2Dアイテムイラストの制作をしました。

具体的な流れは以下の通りです。

2Dキャラクターイラスト
↓ラフの制作
↓チェックバック&修正
↓ラフ 完成
↓線画の制作
↓チェックバック&修正
↓線画 完成
↓着彩
↓チェックバック&修正
↓2Dキャラクターイラスト 完成

2Dアイテムイラスト
↓ラフの制作
↓チェックバック&修正
↓ラフ 完成
↓厚塗り調の着彩
↓チェックバック&修正
↓2Dアイテムイラスト 完成

下記画像は作成した2Dキャラクターイラストです。

今村夏樹_1.png

今村夏樹_2.png

私は少し早めに課題が終わってしまったため、追加で課題を用意していただきより多くのことを学ぶことができました。

インターンに参加している中で私が特に大切だと感じたことがあります。
それはコミュニケーションをとることです。当たり前のことのようですが、自身の意見を言語化し相手に伝えるというのは存外難しいことです。特に対面で会うのが難しい現代において、物事を的確に伝えられるコミュニケーション能力は大切だと感じました。イラストを描く作業は1人の作業が多いため1人で完結するように思えるかもしれませんが、周りの人なしでは成り立たない、多くの人がかかわっている仕事なのだと今回のインターンシップで学びました。

今回のインターンシップは10日間という長い期間で多くのことを学ばせていただきました。一日一日の密度が高く、とても有意義な日々でした。この経験を生かしてこれからも精進していきたいと思っております。

最後になりますがインターンシップを開催してくださった株式会社システムソフト・ベータ様、貴重な経験をさせていただきありがとうございました。私にとってとても実りのある10日間でした。

こんにちは。福岡デザイン&テクノロジー専門学校のスーパーゲームクリエーター専攻3年本田敬亮です。
今回のFUKUOKAゲームインターンシップでプログラマーとして参加させていただきました。私は普段から専門学校でゲームの製作を行っているのですが、実際にプロとして活動している方たちから、指導をいただく貴重な機会を逃すことはできないと思い応募しました。

インターンシップのテーマは「ゲーム制作におけるプロの問題解決手法を学ぼう」でした。活動としては現場で起きた実際の問題をもとにグループディスカッションを行い最も効果があると思う案を各グループ発表し、社員の方に講評をして頂くというものでした。

プログラマー5.png

まず前提となるゲームは以下のようなものです。

・オープンワールドで広大なフィールド
・ロードを挟まない
・NPCや建物、草木など膨大なオブジェクトが配置されている。

これらを踏まえて実際に起きた問題にグループで取り組みました。
まず1つ目の問題がカメラ外のオブジェクトなどをすべて表示しているので、膨大な処理負荷がかかっていることについてでした。
これは満場一致でカメラ外のオブジェクトを描画しないようにすることで処理負荷軽減をするということでまとまりました。まだチームメンバーと完全に打ち解けたわけではなかったので、言葉の距離感や今まで学習してきたことなどの理解に努めました。

2つ目の問題が、ランドマークという多数のオブジェクトが存在する主要エリアの、ロードが重なる地点に立った時、ロードされるデータが多く、メモリが圧迫されるというものでした。私たちの最終的な案は当たり判定などの遠くにいるときに不要な処理を取り除くというものでした。

プログラマー6.png

この問題が私にとって最も印象深かった問題です。なぜならこの問題の解決法は「ロードする建物などの情報を減らす」や「そもそも3つのランドマークのロードが起こらないよう各地点を離す」などの他職種の方たちに協力いただく、というものだったからです。
これは学生の私にはない新たな視点でした。私は最初からプログラムの面での解決法を考えていましたが、この問題で「現場の制作はプログラマーだけで行うものではない」という当然のことを改めて気づかされました。

3つ目の問題は細かいオブジェクトを配置した際に当たり判定がすり抜ける瞬間があるため滑らかに走れないというものでした。私たちのチームは当たり判定を別に作るという案を出しました。

この案は内心で自信をもって出したものだったのですが、講評は「オープンワールドでいちいち当たり判定を別に制作するのは非常にコストがかかるため推奨はされない。」といったものでした。
実際に行った対策としては架空の足場を作ることで、地面に隙間があっても判定をとられず、また多少の段差でも滑らかに動くことができるようになるというものでした。
この講評と解決策を聞いた際にも私は自分の視点の狭さに気づかされました。私はオープンワールドでの制作コストという部分を考慮できていなかったのです。

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3つのグループディスカッションを経て得た感想は、ただ最善のプログラムを目指すのではなく、より多角的な視点をもってゲーム制作に取り組むことでより作品の完成度は高くなっていくということでした。これは学校の制作にも活かしていきたいです。

最後の活動はプログラミングダンジョンというアンチパターンや論理的な問題全10問を解くのグループワークを行いました。
ただのクイズというだけでなく以下のようにゲーム性が持たされていました。

ルールは以下の通りです。

・1階につき1問
・問題に間違えるとHPが1減る
・HPは10
・5分以上かかった階はスキップすることができる
・スキップにはHPを3消費する

プログラミングダンジョンでは間違いを恐れた結果、発言を萎縮してしまったり、はっきりと発言をできず無駄に時間を消費してしまったりと後悔の多い結果となりました。
他のチームもほぼ同じ横並びの進捗だったことを考えると、もしあそこで違う言い方をできていればと考えてしまいます。
チーム制作での自分の弱点に気づけたと思い、今後に活かしたいと思います。

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今回のインターンシップでは「プロの現場の問題解決の為の思考」という貴重な考え方を学ぶことができました。
お世話になったガンバリオンの社員の皆様、GFFインターンシップの皆様本当にありがとうございました。

ASOポップカルチャー専門学校のゲーム専攻科3年の古野裕也です。

私は高校時代に部活でゲームを作り、それが遊んでくれた人に好評だったことをきっかけに、将来ゲームに関係する仕事、特にゲームプログラマーになりたいと思うようになりました。そして、今は専門学校でゲーム制作を続けています。そんな中、学校からこちらのインターンシップの紹介があったため、今回応募させていただくことになりました。

今回のインターンシップでは「ゲーム制作におけるプロの問題解決手法を学ぼう」というテーマをもとに、まずいくつかの制作途中で起きる問題事例に対する解決策をチームで話し合うグループワークを行いました。

プログラマー1.png

取り上げられた例は以下の3つです。

・描画処理の改善方法
・メモリ使用量の削減方法
・小さな当たり判定に対する単純化の方法

この中でも私は特に2番目の事例について強く共感を覚えました。

まず問題には以下の前提条件が存在します。

・舞台はオープンワールドの広大な3D空間
・プレイヤーはマップ内を自由に歩き回れる
・ロード画面を介さずにオブジェクトをロードしていく
・ランドマークと呼ばれるオブジェクト数が特に多くなる主要部分がマップ内にある

問題になったのはマップ内にこのランドマークが3つ隣接した場所が存在し、そのせいでメモリを圧迫してしまうというものです。

私はそもそも、プランナーと協力してランドマークの位置を変えてしまうのがいいのではないかと考えました。すると、チーム内で話し合った際にも同じことを先におっしゃっていた方がいたので、それに賛同する形で私もこの意見を出しました。結果としてこれはドンピシャの例の一つで、実際の解決事例でもランドマークの位置を離したそうです。また、もう一つの事例としてアーティストと協力してアセットの削減を行うことでも対処されていました。なお、他のチームで挙げられたようなプログラマー的なアプローチに関しては、間違いというわけでは決してないがコストが高く、まず先ほどのやり方を試してダメそうであればやってみるべきとのことでした。

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私はプログラマーだけでなく、アーティストやシナリオライターなどと共同でゲームを作っていた時期がありました。そのときの私は今よりもまだまだ未熟で、自分だけでは対処しきれない問題は別の立ち回りの人にお願いするという習慣が比較的ありました。(勿論、そればかりではいけませんが......)そのため、たまたま今回はこの方法を思いつきましたが、普段はプログラマーだけでチームを組んでゲームを作っていて、こういったことをついつい忘れがちになるので気を付けねばならないなと強く再認識しました。

また、これが終わると最後にプログラミングダンジョンというものに取り組みました。これはプログラミングにおけるアンチパターンを取り入れた問題にチームで取り組むもので、ルールは以下の通りです。

・制限時間は40分
・問題1から順番に解いていく
・HP10が最初に設定されている
・1問間違えるごとにHP-1
・各問題5分経つたびにHP-3でスキップ可

ただ単に解くだけなら思いついた答えをどんどん言っていけばいいのですが、HPという概念が曲者で、何も考えずにやるとゴリゴリ削れていくためかなり慎重になりました。

序盤は論理問題で中盤辺りからC++やC#のプログラミングの問題が登場したのですが、最初の論理問題の日本語に意外と悩まされ時間を取られてしまいまい、結果は5問正解で残HPは9で終了してしまいました。これは他のチームと比べると正解数も残HPも一番多かったので、もう少し攻めた答え方をしてもよかったのかなと終わってから少し後悔しています。

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インターンシップとしての内容は以上ですが、最後に質問や任意の個人面談がありました。私はこの個人面談の時間を使ってプログラミングダンジョンの解き切れなかった問題を解かせていただいたり、プログラミングダンジョンを解いていく中でコーディングについて気になったところを色々質問させていただいたりしました。小一時間ぐらいかかってしまったにも関わらず、とても親身にご対応くださり本当に感謝しています。

私なりのまとめとして今回のインターンシップはとても充実した内容であり、学ぶべきことが沢山見つかりました。プログラマーとしての技術に関しては勿論のこと、人とのコミュニケーションも大事であるということを痛感しました。

実は何度かあったチームでのグループワークではあまり話し合いが活発とは言えませんでした。私自身もどう話を切り出せばいいか分からず、時間が経つにつれて、自分も含めてそれぞれ発言数は増えてはいったのですが、お互い緊張してしまって結局最後までぎこちないまま終わってしまいました。また、私が何か意見を言う際に伝え方が悪く、相手にうまく伝わらないということもあり、言い方を変えて何度も説明をすることになってしまいました。ゲーム制作ではコミュニケーションはとても大事な要素です。これからは技術だけではなく、しっかり発言するなどしてコミュニケーション力もしっかり磨こうと思いました。

最後になりましたが、今回受け入れてくださったガンバリオン様、そして一緒に組んだチームの方々、本当にありがとうございました!

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みなさま、はじめまして!

FUKUOKAゲームインターンシップのプランナーコースに参加させていただきました、KCS福岡情報専門学校の樋口真輝(ヒグチマナキ)です。将来は、ゲームプランナーとして、ゲーム業界で活躍したいと考えています。学校では、エンジニアクリエーター科を選択しており、WEBデザインや3Dモデリングといったクリエーターの即戦力になるための勉強をしています。その授業の中でチームでのゲーム制作を行う授業もあります。

今回、ブログ作成の機会を頂いたのでインターンシップの内容を踏まえながら、インターンシップで感じた事について書こうと思います。

インターンシップの詳しい内容に入る前に、今年のインターンシップは去年と同じくコロナの影響で一日のみオンライン開催されました。オンラインの良かった点は、グループで活動する際に学生の作品及び資料の共有がしやすかった所です。一方で実際の職場にお伺いして顔を合わせながら、プランナーの方や他の学生の意見をお聞きするという経験ができなかったので寂しく感じました。

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今回のインターンシップは、「ドライヤーを用いたアクションゲーム」というお題から企画書のラフを用いたプレゼンテーションまでを以下の流れで行いました。

1.ゲームのコア
2.ゲームを構成する要素
3.ゲームシステム
4.企画書のラフの作成
5.企画書のラフを用いたプレゼンテーション

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作業中は、講師の方1人、学生3人のグループに分かれるため、作業中でも学生がわからない部分を質問することで、講師の方がアドバイスをして頂きとても作業しやすかったです。

まずゲームのコアについて説明します。ゲームのコアとは、そのゲームの面白いと思ってもらう部分です。そこで、お題の「ドライヤーを用いたアクションゲーム」からゲームのコアを考えました。僕は、ドライヤーには様々な風に切り替える機能があり、それを使い分けて物を乾かすことに着目し、「ドライヤーに備わった様々な風を切り替えて、キャラクターを動かす」ことをゲームのコアにしました。

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次に、ゲームを構成する要素を考えていきます。僕はドライヤーの風を切り替えることで、「敵を倒す」「プレイヤーの機動力を上げる」「ステージの障害を排除する」という要素を考えました。

これらを統合して、詳しいゲームシステムを考えていきます。

1.残機制で、1ステージごとにゴールを目指す横スクロールアクション
2.プレイヤーは、移動、ジャンプ、ドライヤーの風を使ったアクションが可能
3.ドライヤーの風量や温度を切り替えることで、様々な敵を倒す、障害を排除していく
4.ドライヤーを使うと電力を消費、電力が無くなるとドライヤーの機能を使用できなくなる
(敵を倒したり、ステージ途中の補給所に向かったりすることで、ドライヤーの電力を補給可能)

この際、ゲームのシステムの一つひとつにリスク&リターンを意識しなければならないという指導もありました。
アクションを起こす際に、デメリットとなる要素も付いてくることでプレイヤーの中に駆け引きが発生し、よりゲームへ没入しやすくなるからです。

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ゲームの構想が完成したので、次は企画書のラフを作成していきます。企画書のラフでは、図などは作成せず、図を使用したい箇所には「~の図」と書くなどして、大雑把なレイアウトを制作しました。 企画書は今までの作業とは異なり、人に自分の考えたゲームを伝えるためのモノであるため、自分の頭の中で動いているゲームの「面白さ」や「魅力」をうまくまとめなければなりませんでした。

企画書のラフが出来たところで、グループの学生同士で、自分の企画書のラフを共有しながら企画のプレゼンテーションを行いました。僕のグループは、自分を含め2人が専門学校生で、もう1人は大学でプランナーの勉強をしている学生でした。

「ドライヤーの風を使い、もの動かしながらパズルを解いていく」ものや、「大地を吹き飛ばしたり凍らせたりといった、機能を極限まで上げたドライヤーを駆使してゲームのクリアを目指す」といった企画が発表され、他の学生のゲームに対する様々な考えを吸収できる機会になりました。

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全員の発表の後にはグループの担当講師の方からフィードバックがあり、各学生の良かった点や改善点を教えていただきました。

僕は今回のインターンシップを通じて、普段の学校生活では学ぶことの出来ないような事を多く勉強できました。特にゲームのコアにゲームの要素を追加する際は「リスクとリターンをしっかり考える」「見ている人の理解度に沿った企画書を書く」といった、それぞれの工程での考え方には学ぶことが多く、自分の今後の課題が明確になりました。また、同じグループになった学生の2人からも多くの刺激を受け、モチベーションの向上に繋がりました。

最後に、このような素晴らしいインターンシップを企画・運営してくださった社員の皆様、本当にありがとうございました。そして、この文章を最後まで読んでくださった読者の皆様にも感謝申し上げます。この文章が皆様のインターンシップ参加にあたり、参考になれば幸いです。

株式会社ガンバリオン様にて、アーティストコースの1dayインターンシップに参加させていただきました、西日本工業大学 デザイン学部 情報デザイン学科 3年生の新開です。

FUKUOKAゲームインターンシップの開催を知ったのは、大学からの紹介がきっかけです。参加に至った理由は、私は生まれて以来ずっと福岡で育ち、そのため就活にあたっての指針のひとつに「勤務地の選択肢に福岡県(福岡市内)がある企業」というものがあったためです。また、希望職種としてデザイナーを志望していたため、業界に関し理解を深めたいと考えました。

2022年度はオンラインでの開催でした。オフィスなどを直接拝見させて頂くことが叶わなかったのは残念でしたが、住んでいる場所に関わらず「どこからでも参加できる」というのは非常に大きなメリットであると感じました。実際に、他の参加者様も県内に限らず、全国各地の様々な地域にお住まいで、他県の学生さんの価値観や就活の方針に関しお話を伺うことができたのは大変新鮮でした。

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1日全体のスケジュールは、会社・業界に関しての説明を伺ったのちに、チームビルディング、課題制作、発表、講評という流れです。

今回は「仕様書及びオーダーに沿ってキャラクターのデザインを行う」という課題に、チームで取り組む形式でした。

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各チームにメンターさんがついて頂き、時々助言を頂きながら、まずは方向性やキャラクターに持たせる属性に関しディスカッションを行いました。そして担当を割り振ったのち、個々で2Dイラストを制作しました。チーム内にはUIデザインや3DCG制作を志望している方もいらっしゃったので、表現にあたり得手不得手はどうしてもあったかとは思います。しかし、チームで同じ世界観を共有するにあたって、メンバーそれぞれが積極的に自身の考えを言語化して擦り合わせ、話し合いを回すというのは志望分野問わず各々にとって非常に良い経験となったと思います。

また、制作そのものに掛けられる時間が約三時間と少々シビアで、テーマ決めから提出に至るまで全てを時間内で終わらせないといけない、というのは難しさを感じた点でした。そのほかにも、話し合いに時間を割きすぎては手元が間に合いませんし、かといって意思疎通をおろそかにしてはデザインの必要条件を満たすこと自体がままなりません。加えて、普段個人的に行う制作であれば、自身の納得がいくまで、好きなだけ時間をかけることができます。そういった部分に制限がある中で情報の取捨選択をいかにして行うかなどは、メンバー全員頭を悩ませていた印象でした。

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しかし、ゲーム開発においては様々な立場の方が関わり、厳密な工期が存在するという点で考えれば、これを当然としてこなしている現場の方がいるということです。自身の今後の課題を見つけるきっかけになりました。

講評では、それぞれ専門も役職も様々な社員さんに担当していただき、多様な視点からフィードバックをいただくことができました。

今回はキャラクターをデザインするという内容でしたが、それをモデルに起こし動きをつける所まで想定してデザインすることで、よりキャラクターの特徴を引き立たせることができるというお話が大変印象に残っています。装飾や個人の絵柄だけでひとえにキャラクターの魅力が決まるわけではありませんが、「その先」を見据えることで今以上に自分の仕事を輝かせることができる、というのは、私一人で机に向かってうんうんと唸っているだけでは決して辿り着かない視点でした。

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1日を通し、非常に実のある体験を積ませて頂くことができました。

学内など、身の回りにはゲーム業界に関心を示す方が少ないということもあり、業界を志す他の学生さんの生の意見を伺うことが出来たのは非常に新鮮でした。また、社員さん同士の仲の良さや会社としての雰囲気を感じることができました。

そして、これはインターンそのものの内容とは直接関係がないのですが、私は今回応募にあたり、初めてポートフォリオを作成しました。提出したデータを今また見返してみると、決してそれとは言えないような非常に拙い出来のものだったのですが、時間をかけて改善が行える早期のタイミングで一度作ってみる経験を経たことで、自分の作品傾向や弱みを客観視でき、今後に対しての心構えができました。

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最後に、機会を与えてくださったFUKUOKAゲームインターンシップ関係者の皆様、および株式会社ガンバリオン様、この度は大変ありがとうございました。

今回の貴重な経験を活かし、今後も精進していきます。

ポスター
第27回応募要項

2022年10月

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